度胸
次女は家内に連れられ予防接種に行った。
注射をした日は「痛かった」とか「ちょっとしか泣かなかった」等必ず感想を教えてくれる次女なのだが、今回はまったく泣かなかったという。
家内と一緒に診察室に入り、先生が「じゃあ注射しようか」というとコクリとうなづいた次女。 続いて看護士さんが「それじゃあママにだっこしてもらおうね」と言ったところ、それをかたくなに拒んだらしい。 「一人で椅子に座るんだ」といって聞かなかったそうだ。
椅子に腰掛け、まくられた左腕を「さあ早く」といわんばかりに先生に差し出す次女。
看護士さんが「それじゃあ、すこしチクッとするからね、ママの顔を見ていようね」というと、それも拒んだという。 腕に刺さる針をジッと見つめる次女。 「注射なんてちっとも怖くない!」という気迫にあふれていたという。
ひとりで予防接種をやりとげたことから来たものだろう、その後しばらく妙にテンションが高かったらしい。 実に度胸がある。 その半分でも、息子たちに分けてあげてほしい。 恐れ知らずの女である。
でも実は、アリのことがすごく怖い。