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2010/11/05 雑記

はッ倒すぞ、この野郎!

思った以上によくできてしまった白菜漬けを切り分けてから器に入れ、ラップをかけて冷蔵庫にしまおうとしたところ、ラップは細長の箱から「ピッ」と5センチばかり出てきたところで終わってしまった・・・。 紙製の芯と、外箱のこすれる音が一瞬した。 これじゃあ包めない。 このやるせない気持ちったら無い。 もっと、なんちゅうかこう「もうじき無くなるサイン」を示すことはできないもんなのだろうかラップよ。

ラップの空き箱をゴミ箱へ投げ捨て、アルミホイルに手を伸ばした。 これでも十分代用できる。

そのアルミホイルは未開封のものだった。 銀色で横に長い角箱の、開封口をさがす。 ベリベリベリとワンタッチでめくりとれるあの部分を、くるくる回しながら探す。 が、どこにも見当たらない。 おもわず「あらー? こんなに見つけにくかったっけ?」と独りつぶやいてしまう。

少しイラリとしながら慎重に、箱をなめるように見回した。 そしてようやく見つけた。 やけに目立たない開封口だった。 早速そこをつまんで、横一文字に勢いよく引っ張った。 ベリベリベリと小気味よい音、感触を味わいながらアルミホイルは開封されるハズだった。

がしかし、その開封口は、半分ぐらいきたところでちぎれてしまった・・・。 3秒間、ちぎれたベリベリを手に持ったまま箱を凝視しつつフリーズした。

マグマのように血がたぎるのを感じた。

まあまあ。 アルミホイルごときでキレるべきではない。 ちぎれてしまったところのベリベリを無理やりつまんで、今度はゆっくり慎重に引っ張った。 パタパタパタと音をたてながらようやく開封口は開いた。

ピカピカでシワひとつないアルミホイルは、そのはじまりの部分がテープで止められている。 そのテープをつまんで引き剥がすと、アルミホイルはようやく繰り出されるようになるのだ。 超簡単な話。

テープをつまむためのキッカケを作ろうと、爪で引っかいてテープの端を起こそうとするが、どんだけ強く粘着させているもんだか、一向に起きる気配がない。 いつのまにかムキになってシールをガリガリやっていたのだが、それでもビクともしないシール。

腹が立つ。 一旦アルミホイル本体を外箱から取り出し、目の前にかかげ、椅子に腰掛けてから集中して何度も引っかいた。 爪を短く切っているからダメなのかもしれん、キッチンバサミを持ち出してきて、刃先でゆっくり引っかいてみると・・・ようやく端が起きてくれた。

こうなりゃあもうこっちのもんである。 爪で端をつまみ、ビリッと引き剥がした。 すると、事もあろうに、シールははがれず、アルミホイルは手中で暴れ、激しく回転し、ビロンビローンと2メートルばかし繰り出てしまったのだった・・・・・・。

右手にアルミホイルの端を持ち、床に転がるアルミの筒を凝視する。 途中しわくちゃになったり破れていたりで全部が全部使えそうにない。 ていうか、そもそも不必要な長さである。 いまだシールの一部はアルミホイルの端に密着していて、それをはがそうとしてみるとアルミホイルが裂けた。

「こっちはただ、冷蔵庫に白菜漬けをしまいたいだけなのにアッタマキタ!」すべてをすてて、どこか南米あたりにでも飛んでいきたい気持ちになった。 「でもまあ、しょせんアルミ箔ですから。 落ち着いて、落ち着いて」と、換気扇から誰かのささやく声が聞こえてきたような気がした。

とりあえず深呼吸をし、無様に転がり落ちたアルミホイルを拾い上げた。 そして不本意ながら繰り出てしまった2メートルを惜しげもなくちぎり取り、丸め捨て、外箱に収めた。 これでようやく使える状態になったのだ。

では早速、白菜漬けの入った器を目の前に置いて、右手にホイルの端を持ち左手で箱を保持し、ビーッとちょうどよい、器に合わせた長さに繰り出し、親指で刃をおさえつつ箱をひねってビリリとちぎりとる、ハズだったのに、何度やってみても、アルミを引っ張ると箱内の筒が暴れ、飛び出してくるもんだからもう、なんて言ったらいいんですかね、切ることができないんですよね。

今 東光風に言えば「やいアルミ!馬鹿野郎だよ、おめえは! はッ倒すぞ、この野郎!」っちゅうことになる。

役立たずのアルミホイルを箱ごとへし曲げてゴミ箱に放り投げた。

白菜漬けにはキッチンペーパーでもかぶせておくことにして、カミさんに、ちゃんとしたアルミホイルを買ってくるようお願いすることにした。 あわせてこの使えないアルミホイルの出所、これまでの経緯を語ってみたら、

「ああそれね、この前の運動会の景品なのよ」

ということだった。 ああどうりで。 そんなんロクなもんくれないんだよねいつも。 とにかく、ちゃんとしたメーカー品のアルミホイルとラップを買ってくるようお願いした。

撮り溜めておいたレクター博士に熱中しているとカミさんは帰ってきた。

「さあ早よ、ラップをちょうだい」白菜漬けは無事ラップをかけられ、冷蔵庫にしまわれた。

次に、とにかくアルミホイルでムカついた話を聞いてもらわねば腹の虫がおさまらない。 現物で説明すればわかりやすかったのだが、もう捨ててしまったので、新しく買ってきてくれたアルミホイルを例に、苦悩を説明してみたいと思う。

「さあ、買ってきたアルミホイルを出して!」

「あれ!?」

「これ、さっき捨てたアルミホイルと同じもんじゃん! どうしてこんなつまらんメーカーのアルミホイルを買ってきたわけ?」とたずねると、我が家のアルミはいつもこれらしい。 キチンとしたメーカーのものだった。

このままではオイの開け方が悪くてモガいたという話になる。 とりあえず、カミさんはいつも、これをどうやって開封しているのかを実践してもらうことにした。

カミ:「いやどうやって開けるも何も、まずはこうやって開封口をビリビリと切り離してさあ・・・」

オイ:「あーダメだなあオマエ、そんな引っ張り方するとコイツは途中でビリッと破れて・・・・・・しまわないのはどうして?」

カミ:「つぎに、ホイルを止めているテープを引き剥がしてさあ・・・」

オイ:「ダメダメ、超強力に張り付いてんだから爪でははがれ・・・・・・るのはどうして?」

カミ:「そして箱の横についている飛び出し防止ストッパーをペコッツと両側ヘコませて、芯が飛び出さないようにしてさあ・・・」

オイ:「はて? そんなストッパーついていたっけ? なるほどだからいくら繰り出そうとしても芯が飛び出してきていたわけねえ・・・・・・でもそんなのついてたっけさっき?」

カミさんは、何の苦も無く使える状態にしてしまった。 うーむ・・・飛び出し防止ストッパーに気づかなかったのはオイに非があるとして・・・あとの手順はカミさんと同じようにやったんだけどなあ。 とちゅうで千切れたり、はがしにくかったハズなんだけどなあ・・・。

カミさんから、日ごろからセッカチなオイが悪いと決断をくだされそうになったところで、どうしても納得できなかったので、ゴミ箱をあさり、くの字に曲がったアルミホイルを取り出してきた。 「ホラこれなんだけど・・・あっ、たしかにストッパーがついている! ここかぁー・・・あれ?」

ふたつのアルミホイルを並べてみると、寸分違わぬようでいて、微妙にデザインが違うところがある。 箱の裏にあるメーカー名を見てみると、オイがむかついて捨てたほうは、プライベートブランドであることが判明した。 それにしてもそっくりに作ってある。

「やっぱりオイが遭遇した災難は、誰にでも起こり得るもんなんだよ。 明日さあ、このダメなほうのアルミホイルを買ってきてよ。 そいでさあ、ともかく、開けてみてよお願いだからさあ。 絶対同じ思いするはずだから。」

カミ:「ていうかどうでもよくね?」

オイ:「・・・・・・」

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