お洗濯はたのしい
洗いものをしていると、なんだか心まで洗われていくような気がする。 すべての洗い物が済んだ後は、まるで悟りを開いた坊さんのように心が晴れやかである。 という話はこの前書いた。 洗剤能力 →
納豆を食べた後の茶碗や、目玉焼きの黄身が微妙にこびりついた皿、肉汁が冷えて固まって非常にガンコにくっついている食器などを目の前にすると、燃えてくる。 洗剤だけでは少したよりないので「熱湯」の力を借りて、指でこすると「キュッキュッ」と音がするほどキレイサッパリと汚れを落とすことがなんともいえず楽しいと感じるときがときたまある。
前置きは長くなったが、これに匹敵するぐらい楽しい家事というのが、お洗濯なわけである。
グルグルに回されて、シワシワになった「洗濯物の塊」を洗濯機の中から一気に取り出して、澄み渡るように晴れわたる秋空がすがすがしいベランダにドーン、と放り投げる。 そしてこの先は時間との戦いである。 その塊となった洗濯物をひとつづつほどき、力いっぱいシワのばしをして、干しに干す。 いかに素早く洗濯物干しを終えることができるのかを、ひとりでタイムアタックしているのである。(たぶんご近所様からみるとキモい)
この際重要なのが、洗濯物を干す為の器具、すなわち「洗濯物干し」である。 よくある洗濯バサミが数十個ぶらさがった物干し。 フェイスタオルなんかの両端を、その洗濯バサミでとめてズラーット整然と並べて干すと、風になびいている様も美しく凛々しい。 好きである。 しかし、
その洗濯バサミ付き物干しは、総プラスチック製のものが圧倒的に多い。 ココが問題なわけである。 第一、「パキッ」と、力なく折れる。 洗濯バサミ自体が折れたり、その洗濯バサミと物干し全体をつないでいる鎖状のプラスチックがイカれたり。 そもそも洗濯バサミ付き物干し本体自体が真っ二つに割れたことだって、今こうしてカンタンに数えただけでも6回はある。 ヒトがせっかく気分よく、スピーディーにハンドタオルを干してるというのに「カキッ」なんて控えめな音をたてて折れてくれるものだからムカツクのなんの。 知らん顔してやることは大胆なんだから洗濯バサミ付き物干しは。 ったくもう製造責任者出て来い。
別にオイが怪力ってワケでもないし、第ニ、あまり使用していなくとも「折れる」っちゅうのは一体全体どういうこと? 劣化しすぎ。 オイが推測するところ、この不具合の原因はすべてプラスチック製で作られているということだと考える。 あ、洗濯バサミのバネ部分だけ鉄だ。
大体第三に、見た目がいかにもチープでカッコワルイ。 機能的にもダメで、見た目もかっこわるい。 オマエは一体何をやているんだと、洗濯バサミ付き物干しに説教したい。 そりゃありますよ。 無印良品の洗濯バサミ付き物干しなんかも買ったことがありますよ。 洗濯バサミと、本体とつながるジョイント部以外はスチール製で、丈夫でカッコイイですよ。 でもね、無印良品の洗濯バサミ付き物干しはね、小さすぎた。 (大)でも小さすぎた。 でもしょうがないので、この無印良品製の洗濯バサミ付き物干しを4個、使用しているわけである。 ウチは洗濯物が多いわけである。 無印さん、もうちょっとデカい洗濯バサミ付き物干しを作ってください。
我が家の洗濯物は、子供服が7割である。 子供2人が毎日保育園で泥んこまみれになって遊んで帰ってくると、それだけで洗濯物入れは満杯になる。 そんな子供服を干す際に、大活躍するのが、「タコ足式物干し」である。
スチール製の足が10本ぐらい中心部から伸びていて、そこに洗濯物を干すわけだ。 使わないときは折りたためて収納もコンパクト。 「カキ」なんて割れることも滅多にない。 優秀。 この「タコ足式物干し」の利便性を知る前までは、子供の服を干す作業が一番苦痛であった。 小さいし、量多いし。 しかし、こんなときにはこの「タコ足式物干し」を使用すれば、能率よく、サクサクと、子供服を干すことができるということを、ある日独学で発見したのである。
それからは、「いかに子供服をキレイに整然と干すか」に没頭することになった。 今では子供服を干させたら、長崎でも9位ぐらいにランクインするかもしれない程ウデを上げた。 タコ足式物干し、オマエは好きだ。 今後ともよろしく。
洗濯物を干す前には、まず洗濯をしなければならないというのはごく当たり前のことではある。 そこでなくてはならないのが、洗濯機。
どんどん増えつづける洗濯物の山をなんとかしようと、半年前に洗濯機を買い換えた。 洗濯容量9kgである。 以前よりも2kg増である。 これで一度に洗える汚れ物が増えた。 やった、万歳である。
ナカナカ働き者の洗濯機で、沢山詰め込んでも、難なく洗濯完了となる。 がしかし、最近調子が悪い。 洗濯終了の時に鳴るブザーとは、あきらかに違う音がしたので「な、何があった?」と、洗濯機のもとへ走ると、エラーだという。 「D5」とかいう赤い表示がされている。 「D5っていわれて突然止まられてもね、こっちは商売あがったりなんだよね」なんて途方にくれていると、その洗濯機のよこっちょに、「エラーメッセージについて」というシールが張ってあった。 エラーの症状と、対策を記してある。 「D5」の項目を見ると、「洗濯物が片寄っています。 均一に戻してください」というようなことが、書いてあった。
なんだ、ビックリしたじゃねえか。 故障じゃなかったんだね。 と、指示どおりに直すと、再び何事もなかったかのように動き出した。
数日して、またエラーメッセージが。 「なんだ。 また片寄っちゃったのかよったくショーガネーやつねオマエは」と、洗濯機の元へ歩く。 「P3」とかいう見慣れないエラーメッセージが表示されている。 でもなにあわてやしない。 洗濯機の横に、対策が書いてあるもんね。 どりどり、対策は、と。
エラー「P3」の対処法が、どこにも書いていない。 おかしい。 よく見ると、「ココに書いてある以外のエラーがでた場合は、取扱説明書を見てください」なんて書いてある。 ったくもったいぶりやがってと、説明書を開くと、エラーと対策について記してある。 そしてその説明書に表記されているエラー一覧の中に、「P3」がないわけだ。 「ココに書いてある以外のエラーがでた場合は、 修理に出してください」なんて書いてある。 「えぇっ。」
まだ半年しか使っていないのに、もう壊れたんかキミは、っていうか、故障したのはわかったから「P3」って一体どこが悪いの? 教えろ。 頭に来て洗濯機のわき腹に一発かましたら、動いた。
2週間に一度ぐらいの割合で、「P3」というエラーメッセージが表示されるが、わき腹に一発かますと、治る。 そうやってだましだまし今も活躍中の我が家の洗濯機である。
ヨメ的にいうと、オイに洗濯物をやらせるのは絶対にイヤなのだそうな。 「旦那様にそのようなことはさせられませんから私がやります。 あなたはメシフロネルでいてください」なんていう理由からではない。 かえって手間取るからなのだそうな。
洗濯物をベランダに丸投げするので小さなヨゴレがつくし、パンパンはたいて干す作業が不十分で、乾くとシワシワになり、洗濯物をたたむ前に、追加で「シワをのばす」という作業をしなければならないのがメンドクサイ。 そのような理由からである。
洗濯物でタイムアタックをして喜んでいたのは、オイだけであったという事実。 ちなみにオイは、洗濯物を干す作業は大好きだけど、洗濯物をとりこんでたたんで、タンスにしまう作業は大嫌いである。