豚骨の醤油煮 | トンコツスープをとった後の残り
自家製トンコツラーメンを追求し始めて早半年。 もうしばらくすると、納得のゆく味ができそうである。
この前檀流で、牛の尻尾のシチューなるウマイ料理を作ったわけだが、トンコツスープを抽出し終えた後の用なしトンコツを眺めていたら、フと、「この豚骨も、醤油で煮たら、うまかとじゃなかか?」と、思いついたワケデアル。
普段から鶏がらスープをとった後の鶏がらにも気配りを欠かさないオイは、すでに骨を見ると、なにかしらに活用できないかという無意識のうちにそのような考えを抱いてしまうようになったのかもしれん。 いやどうでもいいか。
そこで早速実行に移してみる。 なに話はカンタン。 スープをとり終えた後のトンコツを、醤油、みりん、酒で煮あげるのみ。 これが実にウマイ。
ハンマーで叩き割っておいたトンコツからのぞく骨髄(かな)が、まだ微妙に残っており、それを箸の先でつついて、ほじくりながら舐めてみると、珍味というか、魔味というか、モツ系の風味に甘さをプラスして、さらに遠くで魚の肝のような味がしないでもないという、まさに酒の肴にうってつけの、ナイスな一品に生まれ変わったのである。 骨の周辺に残る微量の肉片や、トンソクみたいなスジばった部分も言うことなし。
この前ニュースで見たんだけど、福岡博多周辺で、豚骨をリサイクルするというベンチャービジネスがイイ感じなのだとか。 豚骨を細かく砕いて、たしか堆肥にするというような話だったと思う。 原料の豚骨の残骸は、福岡県内のトンコツらーめん屋に営業に行き、たのみこんで手に入れるのだとか。 「ウィー、リサイクル!」といったかんじ。
でもこの豚骨の醤油煮のウマさのことを考えると、そのビジネス、ちょっとジャマしたくなるような、誘惑にかられるほど魅力的な、豚骨の醤油煮である。
豚骨リサイクル研究会
ちょっと検索してみたら、出てきたよ。 その名も「豚骨リサイクル研究会 」というのがあるらしい。 ちょっと引用。
福岡県内では、大小1000店舗以上のラ-メン店が開業し、毎日豚骨からス-プを取っているが、そのスープを取った後の豚骨ガラは大部分が利用されず廃棄物として焼却処理等され、ほとんどリサイクルされていない状況です。 このため、福岡県名物の「とんこつラ-メン」から出る豚骨ガラを貴重な資源(肥料、飼料等)として販売戦略とその商品開発等の検討を行い、事業化を目指します。 豚骨ラ-メン発祥の地である福岡県で、豚骨ガラのリサイクル(有効利用)が事業化されることにより、全国の豚骨ラ-メン店へと波及する可能性があります。
–以上財団法人 福岡県環境保全公社 リサイクル総合研究センターのサイトより-
とのこと。 あのアッサリ豚骨の雄、一蘭の名前もあるので、こりゃ、本格的だ。 がんばってください。