スズメさん
ボーッと外を見ていたら、スズメの群れがやってきた。
草むらに埋もれてチョンチョン何を突ついているのだろうか? 身を乗り出すと、ザッと一斉に飛び立つその数はざっと三十羽。 降りた先は草むら上の電線。
並んで体をゆすりながらキョロついている。 二羽だけ離れた柿の木に留まっている。 しばらくそのまま眺めていると、サッと一斉に草むらへ戻った。
また、無心に何かを突ついている。
カメラを取り、こっそりレンズを向けたらまたザッと飛んだ。 今度は皆、さっき二羽が留まった柿の木に降りた。
いいところで電話が鳴った。 出るには出たが、スズメが気にかかり会話に集中できないというか、早く終わってほしいと思っている実は。
ようやく切れたら、スズメはもういなかった。