梅エキス
今年は40キロの梅を仕込んだ。 家族総出でヘタをとり、塩漬けまでを済ませた。 子供たちにも手伝ってもらうが、もうなれたもので、いちいち指示を出さなくてもテキパキと作業をこなしてゆく。
実は昨年末から、この時期を楽しみにしていた。 なぜならば「梅エキス」を作ってみたかったからである。
年末、とある家庭に伺った折、梅エキスを舐めさせられた。 どす黒くてトロリとした液体で、楊枝の先ですくって舐めると、梅の濃縮された風味とほのかな甘さ、苦味があった。 なんでも血がサラサラになるそうで、「三毒を制す」と説明をうけた。
作り方は簡単で、青梅の果肉をすりおろしてからフキンで包み、果汁を絞る。 その果汁を鍋に入れ、弱火でじっくり煮詰めてゆけば、黒々とした梅エキスになる。
昨日早速試したところ、1キロの青梅から、大さじ一杯程度の梅エキスしか作りだせなかった。 大変骨の折れる作業だった。 舐めてみると、年末のものと同じ味がした。 せっかくなので、毎日すこしずつ舐めることにする。