流浪のかえし
かえしをベースにかぼちゃの煮物を作り、余った煮汁で手羽先を煮た。
グズグズになるまで煮込んだ手羽先は外見こそ「まだ大丈夫」とピシッとしている様子だが、くわえるとドロリ、と骨から身がはずれ、皮は舌の上で溶けてなくなりそうな勢いだ。 肴のハズだったが手をベトベトにしながらしゃぶりついていたらなんかもう、単なる食事のようになってきて飯が欲しくなってきた。
そこへ子供たちが集まってきたものだから、一瞬で鍋は空になってしまった。 サカナがない。
冷蔵庫を漁ると、鶏のレバーが見つかったので、塊のまま煮汁に放り込み、煮詰めた。
手羽先の脂で肥やされた煮汁がからみついたレバーの旨さといったらもう。