一人一個ルール
子供たちをつれてスーパーへ買出しに行く際は、一人一個ルールが原則だ。
子供たちが欲しいもの(大抵はお菓子)を一人一個だけ買ってよいというルールになる。
その日は息子、娘をつれてスーパーへ向かった。 入り口を抜けるや否や、親とは別行動をとる子供たち。 精肉コーナーで豚肉を物色していたところ、2人は戻ってきた。
息子はヨーグルトLG21を持ってきた。 娘はパイの実を持ってきた。 どちらもカゴに入れた。
しばらくすると娘は「やっぱり別のにする」と言い出した。 よくあることだご自由にどうぞ。 何しろ一人一個、好きなのを買ってよいのだから。
しばらくして山ほどガムの入った大箱を持ってきた。 誰が一体こんなにガムを食べきれる? 返却命令を下す。 またお菓子コーナーへ走っていく。 またしばらくすると「寿司にしたけん」と戻ってきた。 手には「寿司風のグミ」という変わったお菓子を持っている。
大方買い物を済ませ、レジに向かおうとしていると「寿司食べたらお茶とか飲むよね。」と娘。 「うん。」と答えたら「じゃあお茶とってくるね」と言い残し飲み物コーナーへ走り出した。
おもわず「うん」と言わせてしまう「間」だった。 「寿司といえばお茶だもんねー」と言いながらおーいお茶を持って帰ってきた。
一人一個ルールの中、まんまと寿司、お茶の計2アイテムをゲットしてしまったのだこの子は。
そのうち息子は妹が2アイテムをゲットしていることに気づき、「じゃあオレもあと一個選ぶ」という話になってしまう。 こっちによくてこっちにはダメだという話は通らない。 どうぞ、と言ってしまう。
結局一人一個ルールはあまり守られない。