〇〇ふりかけ
喫茶店でコーヒーを飲んでいた。
となりのテーブルには2人の男が座っていて楽しそうに会話している。
男A:いやしかしね、相変わらずSさんはタバコよく吸ってますよ。
男B:やっぱそうなんだ。 昔からよく吸ってたしね。
男A:一日にどんくらい吸うんスか? て聞いてみたんですよ。 すごかったっスよ。 5箱ですよ5箱。 1箱20本だから100本スよ。 一日100本吸ってるんスよ。
男A:まあ一日の睡眠時間が7時間だったとして、残りの活動時間は17時間スよね。 17時間は1020分っスよね。 1020分の間にタバコを100本吸うんだから割ると大体10分に1本の割合でタバコを吸っているということになりますよね。
男A:タバコ1本吸うのってやっぱ2、3分かかるじゃないですか。 だから10分に1本ていうか、もっと激しく吸わなきゃとてもじゃないけど1日100本のノルマを達成できないと思うんスよ。
男A:仕事中、トイレ、メシ食いながらもタバコをふかさないとダメなんじゃないかなって。 仕事中やトイレはさておき、メシ食いながらタバコ吸うのって大変っスよね。 味感じてるヒマないんじゃないかなって。
男A:もうそんなにタバコが好きだったら、いっそ食ったらいいのにって考えたんスよ。 タバコをバラして、葉っぱをホカホカのご飯の上にかけ、タバコふりかけにすると能率的にもイーんじゃないかな、って。
男A,B:ハハハハ。
ついそのおぞましい光景を想像してしまった。
彼らの話はその後も続いた。 S氏は現在入院しているらしい。 何故入院したのかというと、それはもちろん肺ガン、ではなくて、盲腸だったらしい。 肺に影は見えるが、すこぶる好調だと医者に太鼓判を押されたと本人は語ったそうだ。