座禅のやり方
ふとしたキッカケからヨガにはまり、ストレッチ感覚で毎日欠かさないようになりました。 その流れで始めたのが坐禅です。
神妙な顔して手を組んで坐る、というイメージしか持ち合わせていませんでしたが、いざやり方を覚えてみるとこちらもクセになりました。 静的なのにスカッとするんでるよね。 以下やり方を自分なりにまとめました。
座禅とは?
そもそも座禅とは何かというと、お釈迦様が悟りを得た方法。 なので仏教では悟りを得るための修行法として実践されているというわけ。 坐禅のベースは古代インドの古典ヨーガで、それを仏教的に洗練したものが坐禅。
なんか小難しいイメージがあるが、姿勢を整えて座り、力を抜いて、ゆっくりと呼吸をしながら5分ぐらいリラックスするだけ。 突き詰めるとべつに座る必要すらなく、立ってても、歩いてても、寝てても、トイレでも、出勤中にでもその気になればできるのが坐禅。
坐禅の基本
姿勢
- 足を組んで両膝と尻の三点で体を支える。
- 胸、首、頭を上に伸ばしまっすぐ保つ。 あごを引くと背骨がまっすぐになる。 そもそもこの姿勢こそ、背すじ、首すじが緊張から開放される疲労回復に最適な姿勢。 しかもこの姿勢は腰痛、便秘の解消にも効果がある。
呼吸法
腹式呼吸(下腹で呼吸する)。仏教ではこれを丹田呼吸という。
効能
そもそも座禅に効能を求めて坐るべきではないという話もあるが次のような副次的効果があるといわれている。
- 体が若返る。
- 脳が活性化し集中力がつく。 座禅中はα波が発生する。
- 腰痛が治る。
- 肩こりが治る。
- 便秘が治る。
など。
良し悪し
良い座禅は無心になること。 悪い座禅はその反対。
場所
坐る場所を単といい、薄暗く、静かで落ち着ける場所がよい。 直射日光のあたる場所や風があたる場所は刺激になるので集中しにくい。 曹洞宗では壁に向かって1メートルぐらい離れて坐り、臨済宗では人と対面して坐る。
無理しない
睡眠不足、満腹、空腹時、体調が悪いときはさける。
坐蒲
坐蒲という坐禅専用の敷物をお尻の下に敷いて坐る。 坐蒲に坐り、腰の位置を高くすることにより楽に坐れるようになる。 2つ折にした座布団で代用可。
服装
坐禅をするときお坊さんは袈裟をかけるが、ゆったりした、楽な服装であればよい。
時間
坐禅を行う時間は、お坊さんで4、50分。 まずはじめに5分程度坐ってみて、慣れてくるにつれて時間をのばしていけばよい。
坐禅の手順
1.合掌低頭
壁に一礼、対面に一礼する。
2.面壁
坐蒲にあぐらをかいて坐る。
3.足を組む
まず右足の甲を左足の太ももの付け根まで上げ、足の裏を上に向ける。 続いて左足も右足の太ももの付け根まで上げ、足の裏を上に向ける。 これが結跏趺坐という姿勢で、坐禅の正しい足の組み方。 両方の足を組むのが難しい場合は、左足だけ右足の太ももに上げる組み方(半跏趺坐)でもよい。
坐蒲の上で足を組むと、骨盤の上にのっている腰骨が反り、その上に続く背骨はゆるやかなS字状になって上体、頭を支える。 普段酷使されている背中や首の筋肉の緊張が、この姿勢により開放されるというわけ。
※お釈迦様は悟りを開く前は、左足が上の結跏趺坐をしていた。 悟りを開いた後は、右足を上にした結跏趺坐をしていたといわれる。 そこでお坊さんたちは、悟りを開いたお釈迦様に遠慮し、左足を上にした結跏趺坐をしている。
4.背すじをのばす
足を組んだら背すじを伸ばす。 すると両膝に体重がかかってくるので、アゴを引いて頭のてっぺんを天井に突き上げるようにすると腰が入り、背骨はゆるやかなS字状になる。 背骨の上に、頭をのせるイメージ。
5.手を組む
右の手のひらを上に向け、下腹の前に置き、その上に左手を4本の指が重なるように乗せ、両手の親指の先をかすかに合わせる。 このときできた輪が卵型になるように気をつける。 この組み方を法界定印という。
組んだ手を足の上に置き、下腹から離さないようにする。
6.半眼
座禅中は目を半眼(半開き)にしておく。 視線は約90センチ先に落とす。
7.合掌
姿勢を整えたら、法界定印をといて「よろしくお願いします」という気持ちで合掌をする。 そして再び法界定印に戻す。
8.深呼吸
欠気一息いう深呼吸をする。 鼻で息を吸い、口で吐く。 「一息」とあるように、通常一回の深呼吸で終わり。
9.ウォーミングアップ
法界定印をといて、手のひらを上にし、おのおのひざの上に乗せる。 上体を左右に揺らし、腰を伸ばす運動をする。 これを左右揺振という。 坐禅前のウォーミングアップで、揺れすぎてひざが浮かないよう注意する。
10.瞑想(座禅中)
呼吸:奥歯を軽くかみ合わせ、唇を自然に閉じる。 舌を上あごの歯の付け根に押し当てる。 鼻から、下腹が膨らむように息を吸い(2、3秒)、下腹で息をゆっくり、時間をかけて吐き出す(10秒)。 1分間に4、5回の呼吸が目安。 表情は如来や菩薩の仏像をイメージ(アルカイックスマイル)。
11.合掌
自分で決めた坐禅終了の時間がきたら、法界定印をといて静かに、感謝しながら合掌する。
12.クールダウン
左右揺振を行いクールダウン。 組んだ足をほどく。
合掌低頭
立ち上がり、壁に一礼、対面に一礼。 以上。
十牛図
禅の悟りにいたる道筋を表した絵が十牛図。 牧人が失った牛を探す旅に出て、やっと見つけて飼いならし、家につれて帰るという物語。 牛を悟りにたとえている。 中国宋時代に作られた。
- 牛を探す:牧人が牛を探している図。 牧人にとって、牛は最も大切なもの(自分の心)。
- 足跡をみつける:牧人がようやく牛の足跡をみつけた図(進むべき道)。
- 牛発見:足跡をたどると、木の間から牛のお尻だけが見えた。 牛を見ていると、なぜだか牛が自分に見えてきた(本当の自分は自分の心の中にある)。
- 牛をつかまえる:牧人は牛をつかまえようとするが、牛は逃げようとして抵抗する(やっとつかまえた自分の心を得ようとするが、なかなかコントロールできない)。
- 牛を飼う:牛はようやく牧人になつき、手綱に引かれて歩く。 でもまだ手綱を放すことはできない(自分の心をつかまえることができたが、煩悩が起これば揺らぐ)。
- 牛に乗る:牛に乗って家に帰る。 牛はすっかり飼いならされ、手綱をはなしても暴れない(本当の自分を求めようと努力することはない。 悟りが自分の心と同化した)。
- 牛を忘れる:家に帰った牧人はくつろいでいる。 牛を捕まえて帰ってきたことも忘れている様子(禅の境地)。
- 全てを忘れる:牧人の姿も消え、ただ丸い円だけが描かれている(禅の境地、空)。
- 自然に気づく:あるがままの自然が描かれている。 禅の境地に熟成した牧人は、美しい自然にはじめて気づく。 でも自然は、牧人の修行や悟りとは無関係に昔から存在していたのだ。
- 悟りに至る:老人になった牧人は山を下り、町へでる。 粗末な着物に酒徳利をぶら下げて、ニコニコしながら愚か者のような振る舞いで人々と付き合う。 彼といると、人々はなぜか幸せな気分になる(慈悲の心)。
悟りを求めるとは、幸せな生き方を求めることであり、それは人のために働き、導くことだと仏教は教える。
禅語
- 壷中日月長:役人が街を見回っていると、薬売りの老人が時折店先の大きな壷に入っています。 不思議に思った役人は老人に頼んで自分も中に入れてもらうと、そこは、俗世を離れた桃源郷だったという話。 自分だけの壷を見つけてリフレッシュ。
- 放下著:プライドやわがまま、心配事など捨ててしまえ、そうすれば物事がよく見えるようになるから、という意味。
- 平常心是道:「いつもと変わらない、落ち着いている心」、「腹が据わって動揺しない心」、「こだわらない心」のこと。
- 日々是好日:毎日がすばらしくかけがえのない日々である、という意味。
曹洞宗の開祖、道元の言葉
- 只管打座(とにかくひたすら座ってみてよ)
- 心身脱落(体、心のりきみから開放されるよ)
- 即心是仏(座禅によって悟りを得るんじゃない、座禅の心、体、それこそが座禅なんだぜ)
慧能の言葉
「無相、無念、無任。 外にとらわれるな!」
- 無相:外見にとらわれない。
- 無念:焼肉の匂いがただよってきても食べたくなったりしない。
- 無任:焼肉のことが頭から離れなくなって、やるべきことに集中できなくなるようではダメ。
外界の刺激から自由になれ!
達磨の言葉
梁の国の武帝:「私はこれまでに寺を建てたりお経を写したりといろいろやってきたが、この行いに対し、どんな功徳があるのだろうか?」
達磨:「無功徳!」
つまるところ、功徳なんてない、と達磨は言ったのだ。
禅宗の言葉
初発心時、便成正覚(興味をもったとき、すでにそれは完成されている)
メモ
- インドでは知ることを「成る」という。 本来自らの内にあることを確認するということ。
- 事実に対する反応は心のあり方によって変化する。
以上『心が大きくなる坐禅のすすめ』中野東禅 著より。 より詳しく、わかりやすく坐禅を知りたいからは是非ご一読ください面白いです。 又間違い等ございましたら是非ご指摘ください。 訂正させていただきます。
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