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2010/02/12 マズい

一味足りないインスタントラーメン

突如無性に食べたくなるインスタントラーメン。 サッポロ系はぞっこん。 日清は不可欠。

先日、切らしたティッシュペーパーを買いに行ったところ、見たことのないインスタント麺のパッケージに出くわした。 買ってみるしかない。 プライベートブランドの醤油ラーメンで、試したところすごかった。 旨かったのではない。 逆なのだ。 「まあプライベートブランドだからしゃあない」という域を軽く下回るその完成度に、逆に興味がわいてしまった。

そのラーメンを一言で表すと「一味足りない」ということになる。

湯をわかし、麺を茹で、そのスキに粉末スープを丼に開けておいて、茹であがった麺をお湯少なめになるよう加減して丼に注ぐ、というのがいつもの作り方。 これまでの経験上、プライベートブランドの麺ではお湯をかなり少なめに調整しないと味にキック力がでないということがわかっている。

今回の醤油ラーメンもそのつもりで作ってみたが、とにかく一味足りない。 このままではススリきることなんかできない。 とりあえずニンニク醤油をたらしてみた。 これは絶大なる効果の秘術、であるハズだったのにやっぱり一味足りていない。

今度はショウガ醤油を足してみる。 一味たりない。 そうこうしているうちに麺が冷めてきたのでムリにススリきる。 スープは飲めない。

どうしても一味追加してやりたいので次の日またこのラーメンに挑む。

今度は麺を茹でている間に丼を温めておいて、自家製ラードをこれでもか、と加え揚げカスをトッピングし、隠し味に魚醤をたらしこんだ。 白髪ネギも添える。

いざすすりこんでみると、やっぱり一味たりないのだ。 原因は粉末スープにあるのだろう。 ラーメンスープって、お湯に塩または醤油を加え、そこへ味の素をしこたま振りこんだらどこかで食べたことのあるラーメンの味になるものだ。 なのに、どんだけ手を加えても一味足りなく感じさせてしまうこの粉末スープの正体はいかに。

次の日、カツオダシで麺を茹でてみた。 そこへ醤油をたらし、胡麻油を回しかけ、半熟煮卵をトッピングし、海苔を立てて、ネギを散らして食べてみた。 一味足りない。

ティッシュを切らしたのは、珍しく体調を崩して家中の箱を使い切ってしまったからである。 もしかすると、一味足りないと感じさせる原因は、そこにあるのかもしれない。 でもカミさんに喰わせても同じように一味足りないというのでそんなこともない。

美味しすぎたら飽きる、という話もあるからあえて一味足りないように作っているのかもしれない。 それにしても一味たりない。

2009/12/24 マズい

えっ・・・なめこ・・・うー

冷蔵庫からなめこを取り出した。 子供たちに大人気の納豆汁を作るのだ。

このナメコは真空パックに入っていて、我が家では常備している食材のひとつになる。 早速封を開けようと包丁を手に取り、今まさに袋を切り裂こうとした瞬間、裏書に目がついた。

もう袋は捨てちゃったので文面は覚えていないが、なにしろこのナメコにはあえて賞味期限を記していないということだった。 理由は農林水産省がどうこうと書いてあったように記憶している。

賞味期限のない商品なんて珍しいが、そもそも賞味期限を気にして食品を食べたこともないので関係ない。 ドサーッと味噌汁に開けてしまう。

!突如!モルトウイスキーのような匂いが立ち上った。 味噌汁からそんな香りなんてありえない。 もしや・・・すぐさまナメコをすくい上げ、口に含んだ。 「うっ・・・」得も言われぬ風味が広がる。 すぐに吐き出して口中をうがいする。 ナメコが痛んでいたのだ。

何年も同じナメコを使っているのにこんなことははじめてだった。 つい最近買って保存したような気もするが、この師走の忙しさ、その記憶はあやしい。

丁寧にダシをとったせっかくの味噌汁は一発でおしゃかになってしまった。 

2009/02/27 マズい

穴場らしい居酒屋

激安で質の高いキャバクラがあるので是非行こう!!!と誘われたので行ってみたらそうでもなくて、なおかつ高かった・・・という事がNくんに関しては多々ある、が憎めない人柄なのでつい信用してしまう。

「激安で穴場的存在の知る人ぞ知る居酒屋があるので是非行こう!!!!」と言われたのでついていった。

繁華街の路地裏にその店はひっそりとたたずんでいた。

ガラリ。 引き戸を開けると店内は想像以上に広く、奥に長かった。 数名のサラリーマンが座敷に固まっている。 他に客はいない。

「ああNくん。 さ、入ってよ」 とオカミさん。 Nくんとオイはカウンターに座る。

「まずはビールよね」 はいその通りです。 運ばれてきた大ジョッキをつかみ、軽く乾杯してからいつものようにゴクリとやる。 んん?

気を取り直してもう一度ゴクリとやる。 ビール自体は冷たい。 んー・・・・・・・・。

なんだか生臭いんだよな。

生ビールを生臭いと思ったことはこれまでに一度もない。 舌のせいだと思いもう一度口をつけてみても、やはり生臭いのだ。

急遽となりのNくんのジョッキと交換し、飲んでみた。 同じように生臭い。 間違いない、このビールは生臭い!

ビール自体が生臭いのか、それともこの大ジョッキが生臭いのか? それはちょっとわからないが、とにかくNくんはこの生臭いビールをやや美味しそうに飲んでいる。

「ねえ、このビール生臭くない?」とNくんに聞いてみようかとも思ったが、Nくんはここの常連だし悪いし、オカミさんは目の前にいるのでささやきが筒抜けだろうしで、腹の中におさめた。

うーんしかし何度口にしても生臭い。 こんなことなら中ジョッキにしておけばよかった。 果たしてこのビール、飲み干せるのだろうか? この日、寒いのに喉が渇いていたのでとりあえずビールを二杯飲みたい気分だったのに。

思い切って腹据えて、別の意味で一気飲みしてやった。 気合だ気合、生臭いビールの一杯や二杯、飲み干せないでどうする。

ビールを飲み干したところで考えが。 「もしかすると今回のジョッキに限って、何らかの理由で生臭かったのかも知れない。 もう一杯中ジョッキを頼んでみようかな」

思い切ってもう一杯中ジョッキをたのんでみた。 これでいつものビールだったらモウケもんだ。

中ジョッキに口をつけてみると・・・・・・やっぱり生臭かった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 一体何なんだ??

ビールのことはもう忘れよう。 鼻からの呼吸を止めて一気に飲み干し、焼酎をたのむ。

「オイくん、焼酎ボトル入れてるからまずそれ飲もうよ」とNくん。 じゃあ、そうしましょう。

Nくんの焼酎は、ほとんど入っていなかった。

「あれぇ?いつの間に飲んだんだろう?」とかNくんは言う。 どうせおまえが酔っ払って飲んだんだろうが。 気を取り直して一升瓶をたのむ。

銘柄を吟味していたところ(吟味するほどない)Nくん(以下N)が「ここのオリジナル焼酎があるんでそれにしない?」という。 経験上オリジナル焼酎が当りだった試しはない。 だがまーしゃーない、それでいい。

マズからず旨からずの焼酎だった。 生臭いビールに比べればこんなの天国だ。 2、3杯開けると調子が出てきた。 んで、つまみは何があると?

メニューだけはやけに多い店だった。 枝豆からカラスミまである。 ちょっと面白そう。 「とりあえずじゃあ牛タタキを・・」と言いかけたらNが「オカミさん、いつものようにやっちゃってください」という。 常連だけに「いつもの」があるのだ。 だまってグラスを傾ける。

まず最初に出てきたのが、焼鳥盛り合わせだった。 あれおかしいな、だってオカミさんずっとここに立ってんじゃん。 一人でお店切り盛りしてるんだよね、だったらいつ焼鳥焼いたの?

という話は置いといて、レバーをつまむ。 うーん中身は半生でジューシー・・・でいいんだよね。 単なる生焼けってことはないよね? という話は置いといて、とりあえず焼酎で流し込む。

まあ、焼鳥にそこまでのハズレはない。 しばらくN、オカミさんと歓談する。

「じゃあ次は例の玉子焼きで」とN。

今度はオカミサンが動いた。 使い込んだ玉子焼き器を取り出したところからすると、もしかして玉子焼きはこの店の看板メニューなのではなかろうか、と憶測。

グニャリとした塩味の鳥皮をつまみながらNと会話する。 奥のサラリーマン席から「オカミサン、氷ちょうだい!」と注文がはいる。 オカミサンは今玉子焼きに忙しいところだが、お客さんを待たせるわけにはいかない。 頃合をみて、オカミサンは座敷へ氷を運んでいった。

玉子焼きの前に帰ってきたオカミサンは開口一番「あら焦げちゃった」とオイ、Nを照れくさそうに見上げる。

覗いてみると玉子焼きというか、海苔の塊のように真っ黒けっけな物体がそこにあった。 もしやこれを食べろと言われまいか、と心配したが、さすがにそれはなかった。 焼き直しとなる。

酒も入り、オカミサンの人柄もよく、楽しく酒を飲む。 オカミサンがどうしてこの店を始めることになったのかという話から生い立ちに至るまで事細やかに教えてもらった。 その話は十分酒の肴になった。

オカミサン、つい話し込んでしまった。 また玉子焼きを焦がしてしまった。 でも食べれないほどの焦げではない。 また焼きなおそうとするオカミサンにそのままちょうだいと伝える。

Nはうれしそうに玉子焼きを食べてみろ、とすすめる。 一口つまむ。 中身に納豆が入っていた。 そうかこれは納豆入り玉子焼きだったんだ。 というのはわかったが、なんちゅうか・・・もしもちょっぴり焦げてなかったとしてもこの玉子焼きは・・・・・・まあいいじゃないか。

かなり気分がよくなったNは、ここで歌おう!と提案をする。 いや歌おうっていわれてもカラオケもないし、あったとしてもここではちょっとなあ、と言うと「流しを呼ぶから」という話になった。

流し!? へぇ、そりゃ面白そうだ是非来てもらおう、早速オカミサンは流しに連絡をする。 5分もたたないうちに、まるで今回のプランに組み込まれていたかのように流しはギターを肩からかけ、分厚く使い古された歌詞本を持って現れた。 着物を着てハンチングをかぶっている。

流しの出現により場の空気が一瞬で変わってしまった中「じゃあどれからウタウ」と流し氏。

Nは北酒場をリクエストし、ギターのメロディにややあわせながら大声どなりあげて気持ちよさそうに歌い上げた。 「ほーいつもながら巧いもんだね」と流し。 次はオイの番だ。

使い古されたというか半ばボロボロのページをめくり、歌えそうな歌を探す。 やはり懐かしの歌しかそこにはない。 うーん・・・。 じゃあ思い切って兄弟舟でお願いします。 と伝えると「そんな歌は弾けない、キライ」と流しは言う。 え、何でも弾くんじゃないんですか。

松山千春もダメ、尾崎豊もダメだった。 氷雨でやっとオッケーがでた。 氷雨なんて歌ったこともないがもう何だっていい、とりあえず歌う。

「ほー巧いもんだね」と流し。 どうやら決まり文句らしい。 「じゃ、次は流しさんが歌ってくださいよいつものを」とN。 流しオリジナルの歌があるらしい。 ビールを2、3杯飲んでいただいてからオリジナル曲の演奏が始まった。 ちょうど黒澤明のまあだだよで先生が歌っていたのに似ていた。

流しは最後の一杯を勢いよく流しこみ、ひっそり去っていった。

「オカミサン、洋風ソーセージ!」と相当できあがっているNは注文した。

ちょうどウチの子が好きなベビーハム?というか想像していた洋風ソーセージとはかけ離れたものがケチャップをそえて出てきた。「はい今日はこれで料理はおしまい」とオカミサンは声高々に宣言した。 もうどうにでもなれ。

穴場といえば穴場と呼べる居酒屋だと思う。 たぶん料金は相当安いハズだ。 Nはまあ、ウソは言っていないことになるかな。 と考えていたところ結構な金をとられた。 一体どの料理を、どの酒を飲めばそんな値段になるのだろうかという金額だった。 流しのお金は本人に直接払ったし、考えられる事としてはオリジナル焼酎なるものが相当な値段だったことになる。

Nの言うことは信用できない。

もう一軒穴場のキャバクラ行こうというNを制し、ラーメンでも食って帰ろうと説得する。 すると今度は近くに旨い中華料理屋があるとか言う。 とことんまで付き合ってやろうではないか。

ごく普通の中華料理屋だった。 すかさず生ビールを注文し、ギョーザで飲む。 そう、これがビールの味! もう一杯。

Nはグデングデンになりながら、何を思ったのかこの店の名物と言い張るレバー定食大盛を注文し、半分寝ながら食べていた。 しまいには口にレバーとご飯をつめこんだまま、寝た。 まるで幼児だ。

やっぱりこいつはおかしい。 しかしどうしてビールが生臭いんだろう。

2007/12/11 マズい

ツリーとかラーメンとか

焼きそば

友人は最近家を建てたし、子供も生まれたし、酒も旨いしでいいことずくめらしい。 せっかくの忘年会なのに、自分の話ばかりしてやがる。

自慢の新居にはクリスマスが近いからと、電飾を方々に巻きつけて飾り立てているらしく「おたくのイルミネーションはすばらしいですね」と近所で評判なのだとか(後日実物を拝見したが趣味の悪いデコトラ、もしくはパチンコ屋のようにけたたましく煌いていたそのうちジングルベールとかいうお決まりのメロディを周囲の迷惑も考えずに勝手に垂れ流し始めるにちがいない、いやそうに違いないと確信した)。

とにかく今年電飾デビューを果たした彼は、もっぱら付近にある、やはりイルミネーションに力を入れているお宅のことが気になって仕方がないのである。 この時期になると電飾を頑張っておられるお宅を数多く見受ける。 電飾デビュー氏は夜、車に乗ってる最中も、よそのお宅のイルミネーションが気になって仕方がなくて運転に集中できないらしく、やれあの家の電飾はまだまだビギナーだとか、センスが感じられないだとか、あそこの家はサンタがまさに今、家に無断で進入しようとしている瞬間を等身大の人形を使い上手に表現している。 よし、これは来年、いや今年からでも遅くない、是非我が家にも取り入れようとか「まけた~、この家には完敗。 第一家の規模が違うし、イルミネーションも上手い。 あの星型の電飾なんておそらく自作だろうが大したものだ。 是非お近づきになりたい」とかぬかす。 彼以外、誰も、そのことに、興味はないのだ。

しかしオイ家には3人の子供がおり、毎年サンタさんがいらしてくれているわけだから、ほんのちょっとクリスマス臭を漂わせておかなければ失礼だというもの。 玄関入ってすぐのところに、クリスマスツリーを設置している。 このクリスマスツリーのことがオイは大嫌いで、その安っぽさとかチカチカ明滅する電球のことがどうしてもガマンならず、どうせツリーを飾らなければならないのならばいっそのこと、モミの木を一本切り倒してきて、それを飾り立てたいくらいだ。 いや、それならばどうせ毎年必要になるものだし、庭に立派なモミの木を一本植えておけばよいのではないか、と常々考えているのだがならず。

このような電飾ネタでこの忘年会は終わった。

シメはやはりラーメンであり、今日はどこに行こうかなとしばらく考える。 いつも同じところばかりではアレなので、それぞれ意見を出し合ってもらう。 でも大体皆の意見は一致することになる。 美味いラーメン食わせてくれる店ってなかなかないのだ。 でもたまにはあえてマズい、もしくはそれほどでもないラーメンというのもススッテみるべきである。 これもいわゆるひとつの舌の勉強であると半ば強引な展開にもっていく。

そのとある一軒の「そうでもないお店」に初めて行ったのは、かれこれ2、3年前になるであろうか。 「シメに最適なアッサリスープの美味しいラーメン」という説明のもと連れて行かれたハズなのに、マズいなんて代物ではなかった。 食品としての評価はもはや不可能である。 商売云々は抜きにして、こんなラーメンを他人に平気で食べさせることができる人物とは話をしたくない。 人として合わないムリ。 という店だ。 トンコツとか醤油とかナントカ、ジャンルはすでに超越していると思われる。 この店に、突然、無性に行ってみたくなったのだ。 最上のマズーを体験してみたいのだ! 怖いもの見たさなのである! 酒の勢いであることは間違いないのだが。

オイ以外の人間もそこはマズいと知っている。 でもなかなかつぶれないところを考えると、以前はたまたま調子悪かっただけなのかもしれない。 いつもはもっと立派なラーメンを作っておられるのかもしれない。 そういう期待は一切せずに、そのラーメン屋へ向かう。 以前のように、ダルそうな2人がオイたちを出迎える。 今回はシメというか、ひとつのテストなので、皆普通のラーメンを一斉に注文し、様子をみる。

次々に客が入ってきて、満席になる。 厨房内との会話を横で聞いている限り、常連であることは間違いないようだ。 「いつもの」と注文している。

非常に狭い厨房内で男がラーメンを作っている。 オイたちの前に3人の客が入っており、3つのどんぶりをカウンターの上に置き、まずはスープを注いでいる。 次にとなりの男が麺を茹でて、それぞれのどんぶりに茹で上がった麺をあげていくわけだが、まずその作業がスムーズではないところが目に付いて、非常に不安になる。 素人といっても過言ではないその手つきを前に我々は意気消沈する。 やはりこの店に入ったのが間違いだったのだ。

危なげに3つのドンブリに麺を入れ終えた男。 以外や以外、水切りだけは平ザルを用いてしっかり丁寧に行っていたのが印象的だ。 さあ、あとはドンブリの中の麺を2、3回いなしてからネギでも散らし、客に出すだけであろう。 が、その3つのドンブリを客に差し出さない。 いまだ大鍋の中に平ザルを突っ込んで残りの麺がないのかをたしかめている最中である。 それがまた沢山残っているものだから、次々にごく少量の麺が平ザルについてくるわけで……それをご丁寧にそれぞれのドンブリにチョットづつ入れていくわけ。 しかもこの際は水切りをしっかり行わないのでどっちかっていうと、くず麺の量よりもしたたるお湯の分量のほうが丼に入るのは多いくらいだ。 もはやけしからんというレベルではない。

このようなラーメン作りを目の前で見せ付けられてもはや食欲もなくなり、呆然としていたところに我等のラーメンが到着。 湯気はたっていない。 麺は若干太めのストレート。 無論、のびのびである。 スープを一口ススル。 うーん、うーん、やっぱりマズい。 はっきりと言わしてもらおう。 激マズだこれは。 腹が立つほどマズい。 オイはラーメンが好きで一応自作もする。 経験上、このラーメンの作り方ははっきりとわかる。 お教えしよう。

まずはドンブリに湯を張り、麺をノビノビに茹でて投入。 そこへ安い醤油を少なめにまわしかけてうえからネギを散らし、胡椒をふりかけるとできあがり。 化学調味料を入れたいところだが、それすらケチってごく微量投入スル…。 これで間違いなくこのラーメンを再現できる。 実際にオイが試した本当だ。 このようなラーメンを、繁華街で、一杯500円ちょっとで売っているという事実に驚かざるをえない。

夜のみの営業、立地も考慮するとラーメンをすすっている客はほぼ間違いなく酒を飲んでいるハズである。 飲んで酔って味云々よりもちょっと小腹がすいたからなにか入れて帰りたい、という客で満たされているハズだこの店は。 よって味なんかどうでもよいのだ。 おそらく粗利益は480円くらいあるはずだこのラーメンは。 長崎人として、情けなくなる。 観光客がこんなラーメンを食べたら「長崎のラーメンは激マズ」なんて烙印を押されてしまう。 真面目にやってるラーメン屋さんに対しても迷惑極まりない。 非常に残念である。

2口食べて、1口スープをすすって、どんぶりを置いた。 皆口々にマズいマズいと麺をすすった。

「じゃーラーメンもマズかったことだし、帰るか」と解散。

だけどもオイは、全然シマっていないのである。 何せほとんどラーメンを食べていないのだから。 ここからは単独行動だし何をしようと勝手だ。 よし、もう一軒ラーメン屋に行ってから帰ろう。

この店は安心だ。 いつ行っても美味しいトンコツラーメンを食べさせてくれる。 ありがとうございました、とこっちがお礼を言いたいぐらいだ。 いや、事実そうしている。 酔っていようがそうであるまいがいつ行っても美味しい。 「美味しいものを食べると人は幸せになる。 ドウシマスカッ!」とアントニオ猪木が昔淡々と語ったという話はないが、この店のラーメンを食べるとオイは幸せになる。 人によれば、化学調味料が入っているという話もあるが、問題はそこにはない。 化学調味料にたよりきって大量投入している店のラーメンは食えば一発でわかるが、この店が使っていたとしてもアクセント程度に微量なのであろう。 問題は、ないと言ってしまう。

正直にトンコツを煮て抽出したマッタリとした美味しいスープがウリのラーメン屋があったのだが、急遽、突然、こともあろうに、天変地異、いつのまにか、洗濯脱水、化学調味料だらけのラーメンを出すようになった。 その変わりっぷりは大胆かつ巧妙かつ平然、信じられなかった。 ちょうど支店を出し始める前だった。 儲けに走ったのであろう。 

なにしろ真面目に美味しいものを作ってくれるお店を大事にしたいものだ。

というふうなことがあったのだと、次の日嫁に話していたら腹が減ってきたというので冷蔵庫の中を物色すると3袋がひとつになった特売の焼きそばを発見、調理する。 麺は一気に3袋全部使用し、白菜、豚肉の切れ端と共に炒める。 添付の粉末ソースは3袋全部入れると辛くなる恐れがあったので2袋のみ使用することにして、仕上げに醤油をチョロッとたらした。

大皿に盛り、ネギを適当に切ってぶちまけ、行儀悪く2人前の箸を突っ込んで食卓へ。 嫁といっしょに向かい合って、とり皿も使わずに、大皿から直接すすりこんだ。

マズい料理を作るのって難しいとしみじみ思った。

2007/04/04 マズい

焼きラーメン

yakiramen

焼きラーメンとはその名の通り、ラーメンを焼きそばの要領で炒め焼いて作るものであり、福岡天神の屋台『小金ちゃん』が発祥であるという。

そんな焼きラーメンのインスタントがデパートで売られていたのだと、ヨメが喜んで買ってきた。

小金ちゃんに出向き、実際焼きラーメンを食べてみて、美味しかったらインスタントを買ってみるというのが本来の流れにも思えるのだが、せっかくなので、どれ試しにひとつ食べてみようか。

作り方は簡単。 焼きそばに使うような具材を用意して鉄板で炒めた後、そこへ麺を入れ、少量の水でふやかしながら炒めつつ焼き上げるだけ。 仕上げに添付のタレをからめて食べる。

麺から出たトロミが、ちょうど皿うどんを作るときの水溶き片栗粉の役割を果たしていて、全体的にトロトロしている。 「ズルズルッ」「うーんマズイ!」

明らかにマズイ。 第一タレがラーメンに合っていない。 本来焼きラーメンのタレは煮詰めた豚骨スープにソースを混ぜて作っているのだそうだが、このインスタントではウスターソースそのものである。 それにトロミがしつこい。 豚骨ラーメンを食べる際の、水切りが不十分な替え玉にある麺の臭味やトロミを連想させる。

だからもしもこれをもう少し美味しく食べようと思うのであれば、箱に書かれた作り方は一切無視して、麺を大量の湯で茹で上げ、よく水切りをして、その他具材とからめ、焼くべきである。 さらにタレがまずいので、豚骨スープを自ら抽出し、ソースと調合して自作したほうがよい。

しかしここまでやるならば、そもそもインスタントの焼きラーメンなんて買う必要はない。 マルタイの棒ラーメンを一袋購入して、上のように作ればよいのである。 粉末スープを元にして、タレを作ればよいのである。 このインスタント焼きラーメンの小売価格をヨメから聞いて、なおさらそう思った。

「っていうかさ、焼きそば作って食えばそれでイイんじゃないの?」なんていう声が色んな所から聞こえてきそうな人生初の焼きラーメンであった。 こりゃ一回、元祖小金ちゃんの焼きラーメンを食いに行かねば気が収まらない。

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