江木の赤てん
友人にかまぼこのみやげをいただいた。
開けてみると、確かに赤い。 このカマボコの名はつまり「赤てん」である。 見た感じは広島のがんすと似たところがある。 簡単に説明すると、カマボコに衣がついているのだ。 そしてこれを赤くすると、まさに赤てんとなる。
(more…)やきとんの聖地 人形町 ひょっとこ
たまたま目にした冊子で知ったこのお店。 名物レバテキの旨そうな写真につられて足を運べば満席だった。
カウンター8席にテーブル4席。 10坪弱の店内はサラリーマンが8割。 男女比率は半々といったところか。
日を改めてあらかじめ、予約の電話を入れてみるも満席で。 そもそも予約は18:00までに来店する分しか受け付けていないらしい。 この事実に、翌日開店と同時に伺うよう決意したのだった。
(more…)ブレッド・アー・エスプレッソ・バゲット
打ち合わせに行こうと外に出たら、意外と冷たい。 手袋が欲しいくらいのしんとした寒さがある。
久しぶりに歩く街並みにはさほどクリスマス色がない。 廃品回収の車が大音量をかけながらじりじり横を通り過ぎてゆく。
カドにカフェを見つけた。 店の前に立つと、どうやらカフェでなくパン屋だ。 精巧な細工の施された様々な形のものが、半畳ほどのスペースに並んでいる。 店員さんが奥から出てきた。
営業時間の張り紙を見ると、6:30 – 16:00 とある。 ずいぶん変則的。 しかも金~月の週4日営業である。
(more…)神田古書店街の鳥海書房
偶然古書店街に出くわした。
神田で人と待ち合わせをしていて、ずいぶん早く着いてしまったので、手持無沙汰にブラブラしてみたら、昼間の街は新鮮で良い。 普段神田をうろつくのはもちろん夜、飲み歩いている時しかない。
この辺は昨日、二軒目を探している時に通った所だ。 ガード下の立ち食い焼肉屋だったかな…やけに和気藹々としている店で、肉をつまんでいる最中に他の客が注文した酒が届いたら皆で乾杯をせねばならないルールだそうで慌てて口中軽ヤケドした次第。
(more…)こいがオイたい
先週開催したオフ会については後日書くけんね。
今回参加者の方より助言いただいたとは、ぷちぐる当初の長崎弁での記事ばまた見たかていう話やった。 当時どうして方言で記事ば書きよったかて言うたら、そのほうが面白かかな、っていうたったそんだけの理由やったとさね。
そこでひと月に一回程度は、フル長崎弁で何か書き残しておこうと思い立ったワケさ。 そしたら何ば書いてみようかなあ……。
(more…)たぶん何かの味方で
仕事帰りにビアバーが目に入り「一杯やってくか」とツレにめくばせしたら向こうもその気だった。
全国各地に支店のある有名店である。 これまで数えきれないくらい飲みはじめの一杯を世話になってきた店だ。
ビアバーだもの、ぜひカウンターに着きたい。 そしてサーバーから注がれてゆく黄金を、まじまじと観察していたい。
相変わらずにぎわっている。 スタッフのマナーもすこぶる良い優良店。 カウンター内には注ぎ手が三人いる。 その中に、あきらかにひとり異質の空気を放つ男がいた。
率直に言うと店のカラーと合っていない。
(more…)神田のまつや
こないだ思わぬ人生修行をしてしまった蕎麦屋へ向かう途中、灯りは消えているものの、やけに趣のある建物を通り過ぎていた。
それが蕎麦の老舗『まつや』だと知ったのは「その辺だったら素直にまつやへ行けばよかったのに」と、事情通に教えられたからだ。
名前は聞いていた。 でも蕎麦屋は閉店時間が早いので、なかなか行く機会がなかった。 そこでこの度腹をくくり、まず夕刻蕎麦をススってから呑みに繰り出そうという逆を行く決心をしたのだった。
(more…)大・脱・想
ただひとつだけ気がかりだったのは、店主のワンオペだという所。
神田に隠れ家的な蕎麦屋があるという。
しかも閉店時間は遅く、日本酒は銘酒揃いだときたもんだ、行くしかないでしょう。
念のため予約の電話を入れると空きがあった。 しかも対応が非常に丁寧だったので期待が高まる。
(more…)あの店どの店
「たまに飲み行ってた小料理屋が無くなってたんだよね」
という話を行きつけの酒屋でこぼした。
酒屋(以下A):「ん、もしかして初天神の事それって?」
オイ(以下Z):「どうしてわかったの!?」
A:「あそこね、ウチから酒取ってたのよ。 最近閉めた店といったら、あそこしかないかなって」
Z:「なるほどね。 でも結構流行ってたんでしょ、どうして閉めちゃったのかしら?」
A:「それがねえ、これウチのお客さんから聞いた話なんだけど、なんでも北海道で店出したらしいのよ」
(more…)あなた幸せ者だ
以前食通の知人に博多の鮨屋を紹介してもらった事があった。 なんでもイチオシだとのこと。
いざ向かえば、結構な大店である。 つけ場内には戦隊ヒーローのように板前がズラリと並んでこちらを見ている。 中でも目についたのが、真ん中のいる恰幅の良い若者であり、その奇抜な髪型、そしてなによりも着用している白衣から目を離せなかった。
その理由は、あたかも暴走族の特攻服みたいに、原色系の刺繍で埋め尽くされていたからだ。 もはや白い部分が少ない。 あっけにとられて席にもつけず、ただ呆然と、何と刺繍されているのかをただただ読むしかなかった。
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