メニュー

美味かもん雑記帳 > > 野菜 > ご飯に埋もれているもの
2011/05/10 野菜

ご飯に埋もれているもの

日曜の朝に目を覚まし、居間へ行くと親父が新聞を読んでいる。 そして見向きもせずに、「炊飯器ば開けてみろ」と、オイに言う。

待ってましたの瞬間である。 炊飯器の中に何が入っているのかはもう知っている。

豚まんだ。

昨晩飲み歩いた親父がおみやげに買ってきた豚まんが、炊飯器の中で保温されているのだった。 蓋を開くと「モウ」と湯気が顔に当たり、むせる。 そして竹皮に包まれた豚まんが現れる。

お袋はこの行為を「飯に匂いが移るから」と、よく思っていなかったが、今思えばどうせ残り飯だしチャーハンにするのが関の山だろう。 問題ない行為だったように思える。

包みを開いて所々に飯粒のついた豚まんをつまむのがたまらなかった。 兄弟の誰よりも早く、炊飯器の中の豚まんをかじれたことが、妙に誇らしかった。 遠い遠い、子供の頃の記憶。

あまカラに、大釜で焚くご飯の中に、皮をむかずにそのまま突っ込んで蒸らした里芋の話があった。 あまりにも旨そうな描写だったから、試してみた。 そのまま突っ込むのはあとで怒られそうな気がしたので、銀紙(アルミホイル※)にくるんで蒸らしてみた。

ご飯が炊き上がるやいなや、銀紙を開いて里芋を取り出すと、熱くて持てたものではない。 しばらく手の中で転がしながら冷まし、皮をニュルリとむいてほうばった。 ヤケドしそうに熱いところをホフハフいいながらアマガミしてゆくと、芋の甘みがあふれ、心地よいトロミが嬉しかった。

里芋を突っ込んでおいた周辺のご飯には若干色がしみていたので、そこら一帯は責任を持って食べることにした。 ご飯に里芋の味が移っているのかと思えば、そうでもなかった。

※銀紙!昔の話を書いていたらつい銀紙という言葉がでてきた。 アルミホイルのことです。 婆ちゃんが昔銀紙銀紙と言っていました。

里芋の炊飯器蒸らし

“ご飯に埋もれているもの” への2件のフィードバック

  1. chartakamura より:

    こ れ は ・・・
    おいしいに決まってるッ!!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ぷちぐるが本になりました

ぷちぐるが本になりました『オーイ!つまみできたぞ』

最近の記事

箸置き ブリッジ 箸止め兼用  差し込みタイプ 2024年4月11日 new!!

【日立】R-HW54S 買いたてなのに不具合発生【冷蔵庫】

信じていたのに日立よ。 御社の

続きを読む

電線のスズメ 2024年4月4日 new!!

月例報告2403

四月は良い事がいつも起こるから

続きを読む

2024年3月26日 new!!

【Adsence】追加の税務情報が必要問題【解決】

約三か月にわたる戦いの末、無事

続きを読む

Powerbeats Pro 2024年3月3日

Powerbeats Pro の寿命そして Beats Fit Pro へ乗り換え

大変良い製品だと現状感じている

続きを読む

田植えの雄姿 2024年3月3日

Pint 収録記:その25

いずれにしろ本格的な味は意外や

続きを読む


月別アーカイブ

カテゴリー
メモ
最近のコメント
タグクラウド
インスタグラムやってますー フェイスブックページへ ツイッターへ RSS 問い合わせ

ページトップへ