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2010/09/07 品々

国宝 金印

福岡伸一のエッセイ『ルリボシカミキリの青』を一気に読んだ。

本の中で、国宝「金印」についての話があり、その本物を常時展示している福岡市博物館に、お土産用の金印レプリカがあるということだった。

何故か興味がわいたので、ためしに購入してみようと福岡市博物館のサイトを覗くとたしかに金印レプリカは販売されていた。 しかし、在庫切れだった・・・。

無いといわれれば欲しくなるのが性。 「次、いつ入荷するのでしょうか?」という問い合わせをしてみたところ、「次回入荷のメドがたっていない」という返事・・・。 予約等もできないということだった。 だからきれいさっぱりあきらめた。

と、これが5月末の話。

先週、一通のメールが届いた。 福岡市博物館からで、なんと、金印の再販を開始したそうだ。 「よろしければ、代引でお送りします」ということだったので、もちろんお願いすることにした。

そして届いたのがこれ。 国宝金印の、レプリカ。

国宝金印

そもそも金印とは?

国宝金印(漢委奴國王)

1784年に現在の福岡市東区から発見されたもので、当時この辺にあった奴国の王様が、後漢王朝に使節を派遣した折、そこのボスである光武帝から贈られたもの。

金印の用途

公文書や通信文の封印に用いられた。 文書を入れた箱を紐で縛り、結び目になすりつけた粘土の上から金印を押し付けて封をした。 いわば鍵の役目。 用は封蝋における印璽だ。

金印による封印

上は外箱のフタ裏にくっついている模擬封印。

金印刻

形・サイズ

漢委奴國王(かんのわのなのこくおう)」の印文があり、一辺は2.347cmで漢代の一寸にほぼ等しく、重さは108.729g。 黄金製。 鈕(紐を通すつまみ)はとぐろを巻いた蛇の形で長さ2.8mの紫の紐が通されていたと考えられる。

ちなみにレプリカのサイズを計測してみたところ、一辺は約2.3cm、重さは61gだった。 材質は黄金、であるわけはないが記載がないため不明。 61gでもズシリときて見た目よりも重たく感じる。

金印印

金印に朱肉をつけて和紙に押してみた。

金印の箱

箱は桐箱みたい。 本物を見に福岡市博物館へ行ってみることにする。

「で、一体何に使うの?」とすぐカミさんはツッこんでくるが、物欲とはその辺の問題ではないのだ。 そう、一時期インディ・ジョーンズ失われたアークに出てきた「ゴールデンアイドル」のレプリカを買おうかどうか真剣に悩んだことがあったが、それに似た感情から入手したのがこの金印というわけでして・・・。

メモ

  • 1784年 = 天明4年
  • 現在:福岡市東区 = 当時:筑前国那珂郡志賀島村叶の崎
  • 奴国 = 弥生時代に最も栄えた国のひとつ
  • 光武帝 = 後漢王朝の初代皇帝

福岡市博物館

面白かったところ

ルリボシカミキリの青を読み、勉強になったところをメモしておく。

蕎麦とGI値

蕎麦はGI値が低い。 GI(グリセミック・インデックス)値とは、同カロリーにおいて摂取した際、どのくらい血糖値を上昇させるかを数値化したもので、ブドウ糖を100とする。 うどんは約85、蕎麦は約54。 ごはんは70。

血糖値の急上昇はインシュリンの大量分泌をもたらす。 インシュリンは脂肪細胞に対して「血糖が多いから貯蔵せよ」という指令を出す。 太る方向へ代謝を動かすということ。

カロリー計算式

炭水化物、タンパク質は1グラムにつき4キロカロリー。 脂肪は1グラムで9キロカロリー。 口にした食品に含まれるそれらの割合を知ることができればカロリーをはじき出せる。

例:ケーキ

  • 水(100グラム)
  • 炭水化物(60グラム)
  • タンパク質(20グラム)
  • 脂肪(20グラム)

水は身に付かない。 よってあるケーキのカロリーは60×4+20×4+20×9=500。 500キロカロリーとなる。

コラーゲン

美容、健康のために「コラーゲン食品」を摂取することはほとんど意味が無い。 コラーゲンの多く含まれた食品を食べた翌朝、肌がツルツルになったと感じる人は幸せものだ。

狂牛病

だから福岡ハカセはこの病気を無機的に「BSE」と呼ばず、狂牛病と呼びつづけるべきといってきた。

英国で牛を早く太らせ、たくさんミルクを取るために、家畜の死体を原料にした肉骨粉を食べさせた。 草食動物を肉食動物にかえた上に共食いを強要した。

しかも1980年頃、原油価格の高騰を受けて、肉骨粉製造の加熱工程が簡略化され、病原体が生き残るチャンスを広げた。 肉骨粉が原因と判明したあと英国はこれを禁止した。

しかしそれは国内の話。 汚染された飼料は英国外に流出し、それが狂牛病を日本や米国にまで飛び火させた。 つまり狂牛病禍の裏には二重三重の人為の連鎖がある。

料理において

まず最初に工程をよく見渡して、何をどのような順番でどうこなしていくか、必要なら片づけもののことまで考えて調理器具や食器を選ぶ。 そのすべてをまず想像することが一番重要だということである。

鳥のスープなら、包みを開けるよりもなによりも先に大きな鍋にたっぷりとお湯を沸かすことから始める。 あれこれいろいろ始めてその地点に至った後、ああそうだお湯を沸かさなきゃ、ではだめなのである。

研究や実験もまさに同じ。 このコンセプトはその後、人生のあらゆる局面で役立った。

函数

関数、関数って教科書に書いてあるけど、これはほんとうは函数と書くんですよ。 つまり函があってこっちから数をいれるともう一方からポンと別の数が出てくる。 そういう仕組みが函数なんです。 そうなんだ。 それ以降、三角関数でも指数関数でも、関数が出てくるたびに私にはそれがちゃんと函に見えた。

そういえば昔、先生がこんなこと言ってたな。 そんな風に、何かほんの一言、気づきのヒントが与えられればよい。 ある種の言葉はずっと心に留まる。

その他

  • 塩はどんなにがんばっても29%以上は水に溶けない。
  • プラセボ(偽薬)を投与されてもそれが偽薬と知らされないかぎり薬効が現れてしまう人がいる。 これをプラセボ効果という。

以上。

“国宝 金印” への1件のコメント

  1. […] 死滅する(浸透圧)。 ナメクジには塩よりも蜂蜜が効果的。 そして古代より殺菌剤や治療薬として利用されている(やけど、化膿止め)。 ※福岡伸一『ルリボシカミキリの青』より […]

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