2006年12月アーカイブ

hirameb

年の瀬の慌しい市場をうろついているとひときわ目立つ黒山の人だかりがあった。 あー、たまに顔出す魚屋さんの店先でないの。 鯨のタタキ売りでもしてるのかな。

そこでオイが見たものは、平目だった。 ただ、このヒラメが普通じゃないところは、とにかくデカいということだった。 座布団よりもデカく、たまにパクパク動く大きな口にはギラリと鋭い刃が見える。 こんなヒラメ、いままで見たことがない。

「こりゃーきっと、そこら一帯のヒラメの主だね。 おろすのはなんだか天罰がくだりそうで怖いや」なんて魚屋の番頭が言ってる。

それにしても立派なヒラメなので、一体何キロぐらいあるのかを尋ねてみたら、なんと7.4キロ!もあるのだそうな。 ヒラメはご存知のようにペタンコな魚であり、経験的にいうと2キロ程度のヒラメでも、世間一般常識的な観点から考えると「大きい」といえる。 それが7.4キロもあるなんて有りえない。なんともまあ厚かましいヒラメだこと。

魚屋の番頭さんは困り果てていて、巨大ヒラメが大きくて立派だし正月向きだと仕入れたのはよかったが、買い手がいないのだとつぶやく。 客に勧めてみても、こんな巨大なヒラメは使いきれんと避けられるのだそうな。 番頭はしかたなく、小分けにして売ろうかとも考えたのだが、どうも主であるような気がして気が引けて・・・。 

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そこでオイは決心した。 一生懸命考えて悩んだあげく、丸々一匹この巨大ヒラメを購入することにした。 大晦日だしさ。 ヒラメはそもそも高級魚である。 7.4キロのヒラメだということは、その重量分値段も高いということになるが、そこは足元をみて値切らせてもらうことにした。

丸々一匹買ったのはよいが、オイ家は現在4人家族(夫婦と幼い子供たち)である。 こんなデカいヒラメをどうやって食い尽くすのかという問題が浮かぶが、そもそも家族4人でなんて食い尽くせるハズがない。 やはり刺身で食うわけだが、ヒラメって薄切りにして食べるわけで。 カツオのように下駄の歯並にブ厚く切ってカブリつくわけにもいかないわけで。

数万円もする巨大ヒラメを勢いよく買えたのは、ワリカンにしようと考えていたからだ。 どうしても巨大ヒラメを買いたくて、そのとき頭に浮かんだ好きもの連中達と、みんなで分け合って食おうと思いついたからである。 なので数万円÷8の値段で巨大ヒラメを堪能できるというわけ。

持ち帰り、とりあえず嬉しいので、息子にジャジャーン、と見せびらかすと「ウヒョヒョー」という軽快で想像以上のリアクションをしてくれた。 ヨメに見せてみると、まさに化け物を見るかのような青ざめた顔をした。 食わずともこんだけ遊べるし、やっぱり買ってよかったわけである。

おろしはじめる前に一応記念として、メジャーで全長を測ってみたら、84センチあった。 84センチ7.4キロの巨体。 娘よりも大きいことに気付き、興奮する。 もうしばらく眺めていたいが、傷んでしまう恐れがあるので、さっそく解体することにしようか。 オイにとってはたとえこのヒラメが主だろうがボスであろうが関係ない。 さっさとおろして、食うのみである。

デカさ故におろすにも手間取る。 こんな分厚い縁側なんて初めて見たぞ。 これはきっと大人8人がかりでも食えまい。 正月はヒラメ三昧ということになり、たぶんしばらくは、ヒラメのヒの字も見たくはないという状態になるんだろうなきっと。

engawa

ヒラメを食う

※以上をもちまして、美味かもん雑記帳、本年の更新を終了します。 いつもお越しくださる方々には大変感謝しております。 来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

santa

メリークリスマース!

と、まだイブだし昼だというのに突如缶ビールの乾杯から始まった宴会はオイ家で開催され、独身は2人だけであとは皆所帯持ち子持ちで日頃苦労が尽きない面々ばかりが集まった。

「ケッ、何がクリスマスだくぬやろう。 オレっち日本人だしさ、お正月も控えているしさ、そういやオイ家は仏教だしさ、クリスマスには少し反対。」 なんていう強情な態度を日頃貫こうとしているオイも、町にイルミネーションがキラメキだし、12月も後半になる頃にはすっかりとクリスマスムードに圧倒され、やれ子供のクリスマスプレゼントだの、ケーキの予約だのをヨメに言いつけられながらイソイソこなしているうちにすっかりとクリスマス容認派へと変貌するのは毎年のことである。

そして例年所帯持ちばかりが集まり、ささやかなクリスマス会を開催するわけであるが、今年はオイ家の当番だった。 オイ家で飲み食いをするのだ。 酒はイロイロ持ち寄ってもらうとして、さて何を食ってやろうか、なんて考えるまでもない。 もう12月の初旬には決めていたのだ。 クリスマス会ではラーメンを食うと。

クリスマスには、「自家製トンコツラーメンを皆で食べる」という提案は、総スカンされた。 あやうく却下されかけたが、オイの熱意と片意地により強行することになった。 とにかくラーメンっつったらラーメンなんだよクリスマスには。 食いたくないなら来るな。 食わせん。 と、さながら名店の親父ばりの横柄さでクリスマスにはラーメンをススルと決めたのである。

ラーメンは前日から仕込んでおいたので手際よく作ることができて、なかなか皆の評判もよい。 よかった。 とりあえずラーメンで小腹を満たし、酒を飲み続ける。

夜になり、一応ケーキとか食べたりする。 そしてわんさかいる子供達へクリスマスプレゼントを贈呈する時刻がせまってきたのだ。 オイ的には、クリスマスプレゼントというものは、やはりクリスマスの朝起きたときに枕もとにデンと置いてある(もしくは無理やり靴下におし込んである)のがウレシイのだと思うわけだが、ヨメとか女連中の意見では、子供たちにはサンタさんを見てもらいたい。 子供達にプレゼントを手渡ししてもらいたいというのである。

ならば誰がサンタさんになるのか。 いや間違った、誰がサンタさんを呼びにいくのか。 オイはラーメン当番だからパスするとして、ヒマそうなひとりの男がその大役をまかされた。 一応前もっての話し合いで、夜8時頃にサンタさんが登場するということに決定した。

大人たち(小さい子供のいるお母さんは除く大変だね)はというと、昼間から飲んでるので完全にデキアガッテいる状態。 サンタ担当者を除いては。 サンタ氏は本番を控え少し緊張している様子で、まだラーメンすら食っていない。 そろそろプレゼントを沢山かかえて玄関から登場してもらわないといけないので「ちょっと用事があります」とか言って席を立つ。 もちろんサンタ氏自身の子供2人にもプレゼントを渡さねばならない。

ガチャ(玄関の開く音)「メリークリスマース! ムフォッフォ」

と、ノリノリで現れたサンタさんに、子供一同がワッと集まる。 まるで化け物でも見るかのように、恐ろしそうに距離をおいてサンタと対面している子もいれば、近くを通った相撲取りの体をパチパチと叩くおばちゃんのようなそぶりでサンタと接する子もいる。 そして次の瞬間、サンタ氏は致命的な言葉を投げかけられてしまった。

「あれ、お父さんじゃないの。 何やってんのー」

サンタ氏の娘(小3)は、一瞬で、場の空気も読まずに、このサンタさんは自分のお父さんが変装したものだということを見破り、公表したのである。 その時サンタが硬直した一瞬をとらえたのがページトップの写真。

困惑したそぶりでオイに助けを求めるのはやめていただきたい。 オイは写真を撮るだけである。 構わずサンタを演じるのだ。 やれ! どうしたサンタ。 娘の言うことなど気にするな。 オマエは今、グリーンランドからはるばる日本のオイ家に出張に来たサンタクロースさんなのだ。 いやまてよ、それにしてもやけに痩せてギスギスヒョロリとしたサンタだね。 周囲一帯に漂うシュールな空気は、まったくといってよいほどクリスマスイブの夜にはふさわしくないような気がしないでもない。 こりゃ、人選誤ったのかもしんない。

見るに見かねて、オイはサンタ氏の娘(小3)に、この人はサンタクロースなのだということを力説しつつ、土壇場にまぎれてサンタの帽子を取ろうとしたり、素顔を暴こうとする暴徒、いや子供達を制圧するという、さながらサンタクロースのSP役をやるしかなかったのである。

だから言っただろうに。 クリスマスプレゼントは子供が寝ている間に靴下に押し込むものだと。 子供をナメちゃーいけない。

【世界の子供達へ】
やー、オイおじさんだよ。 キミたちの家に来てくれたサンタクロースはホンモノだよ。 ニセサンタはオイ家で退治しておいたからね。 安心してください。

ラーメン:こんなラーメンを作りました。

この時期になると体調を崩すことが多い。 この一年の疲れからくるものなのか何なのかはわからんが、とにかく安静にしていよう。 晩酌も控えめにして、早めに横になる。

横になったからといって、すぐに眠れるわけではないので、テレビを眺める。 某番組の某タレントが本日限りでその番組を引退というシーンが流れている。

引退する人(××ちゃん):「皆さま本当に今まで応援してくれてありがとうございました。 この番組は本当に学ぶことが多くて、右も左もわからない私を本当に成長させてくれました。 そんな私を支えてくれた○○さんにも本当に感謝しています。」

「本当に」が多いような気がして面白がる。

送り出す人(○○さん):「ホントにね、××ちゃんには今まで8年間よくがんばってもらいました。 時にはカムことが多くてホントにびっくりしましたが、この番組に出演してからタレント、女優としてホントに大きく活動範囲を広げてこられました。 今後の活躍もホントに期待しております。」

「ホントに」が4回。

本当にこの番組はたまたま横になって眺めていただけなんだけど、本当に「本当に」が連発することに気付いて面白くなり、ホントに××ちゃんには今後ともがんばってもらいたいなーと、思わず感情移入させられてしまった番組だったよホント。

kirinbeer100

キリンビール創立100周年の記念企画として、明治、大正時代のラガーを限定醸造している。 どちらもデザインに「アジ」があり、飲んでもそこそこウマイ。

ちなみに100周年企画は全部で4弾あり、この復刻ラガーは第2弾となる。 第3、第4にも期待。

http://www.kirin.co.jp/top/100/index.html

hksidk

さて晩酌でもしようかなと刺身を切り、アボカドを盛り・・・。

突如「ゴメンクダサイー」とダミ声が聞こえる。 声の正体は顔を見なくともわかっている。 2軒となりに住むオババなのだ。 まだ19時過ぎだというのに完全にできあがっていて、真っ赤な顔でこういう。

「白菜漬けのできたけん、け。」

「け」とは食えの短縮形である。 オババは白菜を大量に栽培していて、寒くなり白菜がウマくなる頃自家製白菜漬けを持ってきてくれるわけだ。 白菜漬けは明日の朝いただくとしよう。

「せっかくだから少し飲んでいけば?」とオババに焼酎のお湯割りとアジの刺身を差し出す。 テレビでは、カメダの防衛戦があると騒いでいる。 ふーん、見てみようか。

オババは愛用の焼酎ダイゴロウを相当飲んできたらしく饒舌である。 ダイコンは勝手に取ってゆけだの、ネギが必用なときは抜いていけだの明日は雨だから洗濯物は干すなとか。 カメダは見なきゃならんし飲まねばならんしオババの話も聞いてあげなくちゃいけないしで今晩は忙しい。

オババは「ひとり酒」を熱唱しはじめ、TVではカメダの弟が熱唱しはじめた。 今晩の至福のひとときは、おじゃんである。

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小学校への通学路には、魚屋さんがあった。

魚屋の前を通らなくとも小学校へ行ける道は他にあったのだが、 たとえ遠回りになるとわかっていてもその魚屋さんの前を通りたかった。  その魚屋では、朝から一日中ウナギを焼いていたのだ。

5、6軒ほど手前からすでに香ばしい臭いがする。 近づくにつれてウナギの焼ける香りは強まり、ジリジリと焼かれているウナギの蒲焼を横目に通り過ぎる。 くーっ、食いたい。

毎日それが楽しみで、ウナギを焼いているところを見たくて魚屋の前を通っていたわけだ。 下校するときもやはりウナギの前を通り過ぎて帰らねば気が済まないわけで、どうしても気がおさまらないときは、しばらく立ち止まって、ウナギが焼けていく様子を見つめていたわけだ。 焼いて、タレに漬け、またしばらく焼いて、今度はひっくりかえして反対側も焼いて、またタレに漬けて・・・。 繰り返されていくうちに、白っぽかったウナギは照りはじめ、ベッコウ色に変わっていくわけだ。

そして家に帰り「母ちゃん、今晩はウナギにしてちょうだいよ」とお願いする。 たまに願いをかなえてもらうこともあったが、そう毎日子供にウナギばかり食べさせる親というのもいないわけで。 魚屋の息子になれたらどれだけ幸せだろうか。 ウナギが食い放題じゃないかなんて考えることもしょっちゅうあった。

さて現在。 晩酌の肴を仕入れに出かけたところ、ウナギが売られていた。 生きてニョロニョロと活発なウナギである。 「ほー、珍しいですね。」というと、たまたま網にはいったのだと、漁師さんがもってきたのだという。 生きてるウナギなんてなかなかお目にかかれなくて貴重だ、オモロイ! 買って帰ることにした。

ビニール袋の口を固く縛って下げて帰っている途中もウネウネと動く。 活きがよいなしかし。 そういやウナギの刺身というのも聞いたことがあるな。 こんだけピチピチだと刺身でも食えるでしょうな。 やってみっか。 とか、このウナギって、天然ということ? 天然のウナギって、珍しいのではなかろうか? もしかするとこのウナギを食べてしまうということは、非常にもったいないことなのではなかろうかー? なんていう風にワクワクしながら家に着き、子供らにニョロニョロのウナギを見せる。 息子は「ヘビだ龍だ」と興奮している。 嬉しくなって、袋から取り出そうとウナギをつかむ、つかもうとするがそこはウナギ、ニュルリと逃げる。 頭を持っても、尻尾を持っても、真ん中を持とうとしても見事にかわすウナギ。 あげくの果て、袋からすべり落ちてしまった。 そしてフローリングでニュルニュルともがいているのが上の写真。

息子はウナギをすっかり気に入ってしまったらしく、段々親密な間柄になっていく様子が見受けられる。 イカン、このまま仲良くなりすぎたら、食えなくなる恐れがある。 「パパは友達を食った悪いヤツだ」なんていうことになりかねないと察知したオイは、息子の気をそらしたスキに、急いでゴミ袋にウナギを放り込み、冷蔵庫へとほたりこんだのである。

なにカワイソウだなんて言ってらんない。 食うために買ったんだかんな。

こうやって食った。

こんなステキな食い方もある
http://oisiso.com/dan_dzu_yan.html

lolipop

ナウでヤングなレンタルサーバーロリポップで開催されていたホームページコンテストに、「レシピサイトぷちぐる」をエントリーしていたわけですが、今日結果が発表されました。

幸いなことに、「ロリポップ賞」なるものを頂戴いたしました。 まさか受賞できるなんて思ってもみなかったので少し驚いております。 応援してくださった方々へ、この場を借りてお礼申し上げたいと思います。

ほんとーに、ありがとうございました!

hormon

この前カブリで持って帰ってきた肉類の中にはホルモンがあった。 ホルモンは大好きである。 ジンギスカン鍋を取り出して、焼いて食べる。 おいしい。 ん、でもちょっとなんかこう、お店で食べてるときと味が違うような違わないような・・・。 うーん、解明せずにはいられない。

その焼肉屋はまあ、常連ってほどではないんだけどやや常連というほどのお店で、ホルモンがオイシイというので有名である。 ホルモンにはタレがたっぷりと染み込ませてあり、焼いて、さらにつけダレをつけて食べるとういうスタイル。 そのツケダレの味についてもの申したいわけだ。

ホルモンと一緒に味見してもわからないので、つけダレだけナメてみる。 味噌味がする。 小ネギがチラホラ。 醤油は入っていないようだ。 ニンニクを入れているな。 うーん、他に味がしない。 いやまてよ、この味なんか記憶にあるな。 うーん、何の味だろ、これ。 (さらにタレをすする)このタレって、単体ではあまりおいしくないことは確かだ。まちがいない。 いつもタレつきの肉と食っているからわからなかっただけで、このタレは美味しくない。 しかも何かの味に似ている。

つけダレの味が何の味に似ているのかを考えること3分。 いまだ結論がでない。 タレの入ったカップを見つめる。 するとあることに気が付いた。 タレに浮かんでいる小ネギの切れ端。 これは間違いなく、アレである。

普通みじん切りの小ネギというのは、短い円筒形をしているわけだが、そのツケダレの中の小ネギは、厚みのない長方形であった。 円筒形の小ネギをペタンコに潰したかんじ。 ツケダレに浮かぶ小ネギは、すべてそうであった。

このツケダレの正体は、インスタントラーメンのスープである。 もっというと、サッポロ一番味噌ラーメンの、粉末スープである! いや間違いない。 粉末スープにお湯をチョビットだけ入れて、練る。 ちょうどよいトロミになるまでお湯を慎重に足して混ぜる。 そしてナメてみると、ホラやっぱりこの味だ。 だからツケダレ内の小ネギは、粉末スープに入っている乾燥ネギなわけだ。

結局某焼肉屋さんのつけダレは、サッポロ一番味噌ラーメンの、粉末スープにニンニクをすり込んだものだということが、小ネギの形状を糸口に判明したわけである。 たしかに単体で味見するとマズいが、肉をつけて食べるとそれほど気にならない。 これに醤油を少し足して、胡麻油なんかたらしたら、けっこうイイ焼肉のタレになるのかもしんないと思うのではあるが。

※注)サッポロ一番味噌ラーメンのことは個人的に大好きで、好きな即席麺ベスト5に入っている。 ただ、焼肉のタレとして、そのまま活用したらマズいという話で、他にも醤油とかイロイロ混ぜこんでみたら、けっこうウマイ焼肉のタレになるのでは? これって粉末スープの新しい活用法? という話。

ppr

昨日の一件を根に持っているヨメは、やはりパスタを食いにいきたかったとまるでお経を唱えるがごとくボソボソとしつこい。 こういう食い意地のはったヤツには食わせてやらねばおさまらない。 一体どんなスパゲチを食いたいのかねキミは。

最近TVで見たパスタが美味しそうだったのでそれを食いたいのだと主張している。 そのパスタはペペロンチーノで、アンチョビとブロッコリーの入ったヤツなのだという。 そうか。

フライパンをカンカンに熱して火を止めてしばらくしてからオリーブオイルを割と多目に注ぎまんべんなくいきわたらせる。 再び火をつけて、弱火に調整する。 ニンニクを2カケラ叩き潰してみじん切りにしてフライパンに投入、じっくりと火を通す。 同時に唐辛子も2本ぐらいみじん切りにして放り込む。

ニンニクにほどよく色がついたころ、アル・デンテな麺をフライパンに投入して手早くかき混ぜる。 火を止めて、アヲハタアンチョビフィーレ1缶と、サッと茹でてみじん切りにしておいたブロッコリーをからめるとできあがり。

これは、ウマイね。

hamakatu

自宅で気持ちよく晩酌しているときのことだった。

ヨメがTVでほんじゃまかの大きいほうを見て一言。 「この人おいしそうに食べるねー。 やっぱりこの体だと量も相当食べるのでしょうな。」 そりゃそうである。 体がデカいのに、ちっとしか食べないわけはない。 だって、人間カスミを食って生きているわけではないのである。 食べたものが血となり肉となっているハズだから、体を見ればその人がどんだけ食うか大体見当はつきそうである。

「オイも昔はよく食べてたのにね。 最近そんなに食べないよね。」 ヨメがこう言う。 んなこたない。 今だって、よく食べているじゃないか。  「ちょ、食いすぎ!」なんてオイに注意するじゃないか。 ヨメのあんたもイイ年なんだから風の発言に少しムカついたオイは、べつにココでがんばらなくてもいいような気がしながらも、絶対オイはよく食う部類の人間の一味であると解釈されたくて、今までの人生を振り返りながら大食い歴を語り始めた。

別によく食うから一体何なのだ?という冷めた考えも思い浮かぶが「前より食う量が減った」という発言にこれほどムキになるということは、やはり食う量が減ったのかもしれない。 いやいやそんな事はない。 ただ大人になっただけである。 ムチャしなくなっただけである。 オイの輝かしい(どこが)食いしん坊歴を書き上げたいところではあるが、長くなりそうなのと、少し恥ずかしいので割愛させていただくが、とにかくヨメと話の決着をつけねばならぬ。

「よーし、何を大量に食うところを見たいのだオマエは」とヨメに言ってみると「いやそんなのちっとも見たくないし」と吐き捨てる。 ちょっと、相手にしろ。 「ともかく、大量に食ってみるからとりあえずなにか言え、お願い」と言うと「じゃーパスタ」と答える。 その回答は、ヨメが今気分的に一番食いたいものを言ったのだ、自分がパスタを食いたいからそう言ったのだという事実をいち早く察知したオイは、その提案を却下した。

カレーの「ココイチ」でも大量に食らってやろうかなとも考えたが、それはヨメに見せたことがある。 それならば、浜勝か。 浜勝はちゃんぽんで有名なリンガーハット株式会社が運営するとんかつ屋さんである。 ご飯とキャベツ、それに味噌汁は、おかわり自由である。 これにしよ。

その日は朝ご飯を少し控えめにしておいて浜勝に向かい、浜勝特撰ロースかつ定食を注文する。 ごはんは麦ごはんで、キャベツはせん切りをお願いする。 味噌汁は赤だしである。 ヨメが何を注文したのかは覚えていない。 さあ、早くロースカツを運んできておくれ。

ロースカツが運ばれくると、即ご飯のおかわりをお願いする。 「何人前お持ちしましょうか?」なんて聞かれるから、まさか10人前お願いしますとも注文しきれずに「一応ふ、二人前お願いします」と伝える。 俺達2人連れだし、自然でしょう。 と気を使っているふりをしているわけだ。

はじめの一杯は定食に元々添付されているご飯である。 これをドレッシングをかけたキャベツだけをおかずにして食べた。 カツには一切手を出してはいない。 まだ先は長いことだし。 ヨメにおかわりをお願いする。

二杯目は、そのたった6切れしかないロースカツの、一番小さいブロックをつまんで半分だけかじり、それだけをおかずに食べた。

三杯目は、赤だしのみをおかずにして完食。 もうご飯がない。 注文ボタンを押して「ご飯二人前お願いします」と店員につたえる。 はじめにご飯をお願いしてからわずか3分程度しか経っていないので、ヨメが少しはずかしがっている。

4杯目は、タレだけで一杯食べた。 そろそろヨメが引きはじめる。 5杯目は、一番小さいブロックの残りで食べた。 またご飯が無くなった。 ボタンを押して、店員を呼ぶ。 「ご飯二人前お願いします」と言うと「かしこまりました。 少々お待ちください」と言いおひつを手に店員はさがる。 が、その瞬間、少し曇った表情を見せたようにオイには感じられた。 そろそろなんだか気の毒になってきてもいた。 大の大人が注文したロースカツにはほとんど手をつけずにご飯を5杯も食べている。 もちろんヨメはドン引きである。

「わかった。 とりあえず浜勝ではもうご飯のおかわりはしません」そうヨメに伝え、残りのおかずを総動員して、2杯のご飯を平らげた。 結局、7杯のご飯を食べて店をでることにした。

浜勝さんに感謝しながら「いやーまだまだ全然足りねえ、腹減ったよオイ。 次はどこに行こうか?」なんて運転しながらヨメにいうと「もうイイってば! 帰るよ!」と一喝。 実際オイも、もうイッパイイッパイだった。 実を言うと、5杯目で腹いっぱい。 最後の2杯は成り行きだった。 もっと食えると思ったんだけどな、やっぱ年かな。

浜勝(音が鳴ります):美味しいからあれだけ食えたのです。

トンカツ:このタレウマイ。

nira

モツ鍋といえばニラが必須である。

丹念に抽出したカツオだしにモツの脂が溶け込んでいて甘く、スライスニンニクや唐辛子のパンチが効いており、キャベツやもやしを煮込んで食べる。 忘れてはならないのがニラで、モツ臭さを消すのに重宝し、唐辛子の赤といっしょに鍋に彩りを与える。

あるとき田舎でモツ鍋を作って食べた際、ニラだけがなかった。 車でひとっ走り、ニラを買いにいこうかとしているところ、ばーちゃんがこう言った。

「に、ニラに似たとは植わっとるにら。」

家の裏に、おそらくニラだと思われる草が植わっているのだという。 案内してもらうと、雑草がボーボーと生い茂っている中に時折ニラのような緑がのぞいている。 でも一見単なる雑草にしか見えない。

「ばーちゃん、これホントにニラかな? その根拠を問う。」

するとばーちゃんは、だいぶ昔にその場所付近にニラを植えたような、植えていないような気がする、というなんともどっちつかずの返答をする。 ならばこの緑の草がニラなのか、ニラでないのかはオイの判断ひとつにゆだねられるわけだ。

少し考えてから、所々生えているニラ風の草を引き抜き、かんでみる。 よく知るニラの風味のようでもあるが、感じる苦味はただの雑草のようにも思える。 うーんどうしようか・・・。

でもまあ、ニラは草でしょう。 万が一雑草だったとしてもそもそも雑草という草はないのだしさ、しかもこれって無農薬じゃないか。 と自ら励ましながら、目の前に植わる緑の草をニラだということに認定した。

抜き取って、キレイに水洗いして、切って鍋に投入。 もう後にはひけない。 喜んで鍋をつつく皆には、「ニラは買ってきました」と伝えた。 この件は、ばーちゃんとオイだけの秘密である。

niku

「何を食べたい?」と子供達に尋ねてみると、「肉ー!」と2人揃って叫ぶ。

もうじき2歳の娘は、酒肴が好きで、シメのラーメンも欠かさないという少し将来を不安にさせる性質で、イクラや寿司を食いたいと訴えることはあるが、肉を食いたいと言ったことは今までなかった。

4歳になる息子は、ジャンクフードが好きで、シメにデザートは欠かせないという少し将来を不安にさせる性質の持ち主で、ハンバーガー、ピザを食いたいと訴えたことはあるが、肉を食いたいと叫んだことは今までなかった。

その二人が口をそろえて「肉が食いたい」と訴えるということは、もはや食べ物の好みでそう言っているのではなく、おそらく体が肉を、タンパク源を欲求しているのではなかろうか。 「焼肉」ではなく「肉」というところにも、なんだか切実な思いが込められているような気がする。

親として、早急に子の願いをかなえてやらねばならない。 駆け足で近所の焼肉屋へ向かい、バラ、カルビ、ロース、タン、ホルモンと3皿づつ注文する。 これだけ注文すれば大丈夫かな。

親としては、あれほど肉を欲していたわけだから、ものすごい勢いでガッつく光景を期待していたわけだが、おとなりの子がアイスクリームを食べていることに気付いた息子は、自分もアイスがイイとゴネだす。 それを見たマネっこの娘もアイスがイイと言い出した。 オイオイ、肉はどうした肉は。

オイはというと、忘年会由来の暴飲暴食で胃が疲れ果てていて、肉はちょっと避けたいというか、ソーメンあたりで充分といった感じ。 沢山残った肉は、かぶりにしてもらおっと。

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忘年会シーズンである。

「オレさ、もう12月いっぱいいっぱいなんだよね。 だからこの日しか空いてない。 どうする? やる? オレん家で。」なんていう電話をもらったわけだが、なにもオマエだけがこの師走、忙しいわけではないぞ。 しかし民家での忘年会というのもたまにはよいか。

そのいっぱい2氏も、オイ同様小さな子供がいる。 子供が起きてる時間はとてもじゃないがゆっくり飲んでいられないからということで、22時集合である。

持参品は、オイ家に眠っていた妙な日本酒とクラシックラガー、それにもらったけれどテンで飲む気がしなくて放っておいたボジョレーヌーボー。 肴はチーズの盛り合わせとイカの塩辛、それにチャーシューを持っていこう。 あとは用意してくれているであろう。

道中、手書きの「カキ焼き」という看板がやけに目に付く。 「あれ、あそこのカキ小屋、まだ営業中でないの。」 一件のカキ小屋は、夜10時を回ろうとしているのに、まだ営業中であった。 寒空の中4、5人がカキを焼いて食ってる。 「そうだ、生牡蠣を買っていこう。」

小屋でカキを焼きながらガヤガヤ騒いでいた連中は、そこで働く人々であった。 営業が終わり、余ったカキを自分達で食っていたのだという。 「売ってくれ」というと、営業時間外にも関わらず、快く商売をしてくれたのである。 1kgで500円なり。 悪くない。

オイがいっぱい2家に到着したときはすでに宴会が始まっていたのであるが、とりあえず奥さんに挨拶をして、持参品を渡し、早速カキ割りに励むことにした。焼いてなんか食わない。 酒を飲みながら生でズルズルと食うわけである。 「奥さん、カキを割りたいのでスプーンかフォーク、もしくはバターナイフかカキをこじ開けることができる何かはありませんか?」と聞くと、木製のバターナイフしかないという。

木製のバターナイフ。 そりゃムリな話である。 しかしなんで家にスプーンとフォークがないのか。 でもまあ、奥さんを責めてもしょうがない。 じゃ、焼くか。 いやまて、オイをナメてもらっては困る。 どうしても生で食わねば気がすまない。 「ちょっと失礼します。」と、オイはカキの入った袋を手に、外へでる。 街灯の下、駐車場のブロック塀のカドに、牡蠣の殻をガンガンと打ち付けて割り始める。 強行手段である。 あいにくそれほど大きな音はたたないので近所迷惑にはなるハズはないと思うが、街灯の下、ブロック塀付近でゴソゴソやっているオイは間違いなく怪しい。 巡査が通りかかれば職務質問されること必至である。 でもスプーンが家に無いというから仕方がない。

人間その気になればなんでもできないことはない。 そう感じた人生初のブロック塀でのカキ割りであった。 上手くいった。 割ったカキを手に部屋に帰り、皆のもとへ。 「さあ、生牡蠣で一杯やろう!」 ひと仕事終えた後のオイは、ビールを飲みながら生牡蠣をズズズ、っとススル。 いつもより多少殻の破片が気になるが、そんなデリケートなことは言ってらんない。 ウマけりゃよい。

しかし、肝腎なその牡蠣であるが、身が薄っぺらい。 フレッシュではあるが小さい。 時期的には、もっとこうプックリとした、カキエキスがジュワっとしたたる、豊満なカキを期待していたにも関わらず、いまいちボリュームに欠ける。 せっかく苦労して割ったのに、これではなんだか報われないような気がした。

後日聞いた話によると、今年のカキはどれも身の入りが悪いのだとか。 無念。

uokyu

魚の粕漬けといわれてもいまいちピンとこないのは、オイが長崎人だからなのか、好みの問題なのか。

魚といったら刺身かあとは塩焼き、煮るぐらいしか普段食わないわけであるが、この魚久の京粕漬けを食べてみると、うまい。 酒粕(かす)が魚の芯までしみこんでいて、どの部分を食べても同じ濃さの味がする。 こんだけ甘い味付けの魚料理を食べたことはこの粕漬けを除いてはおそらくない。 しかし、ご飯でも酒でもイケるのだ。

魚久の粕漬けを食べるには、まず焼き方に細心の注意を払わねばならない。 手元にある魚久のチラシを元に少し説明してみると、まず始めに魚についた粕をよく洗い流さねばならない。 そして魚焼きを充分熱してから、目を離さずに、弱火で両面じっくりと焼いていくわけだ。

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しかし個人的な好みを言わせていただくと、せっかく粕漬けの魚を食べるわけだから、酒粕の風味を存分に楽しみたいような気がしないでもない。 さらに魚の身を水にさらすということに若干抵抗がある。 だから粕漬けは洗わない。 酒粕を手で拭う程度にしておいて、グリルで焼き上げる。

以下のサイトから、電話注文で購入することができる。 賞味期限は、冷蔵庫で1週間。 保存している間にも酒粕が魚に染みてくるので、刻々と変化する風味の違いも楽しめるという特典つき。

魚久東京都中央区日本橋人形町。

kankoromoti

かんころもちについては去年コチラで書いた。

今年第一号のかんころもちを頂いたわけだ。 5ミリ程度にスライスして、ストーブ上で焼いてほうばると、口の中の天井にへばりつき歯のスキマなんかにまとわりついて、あまりのネバりの強さに、まるでスローモーションで見る牛の口のような食べ方しかできないわけだ。

その金の延べ棒然としたスタイルも魅力的である。

カンコロモチの作り方 - まとめました

toyu

師走ともなるとさすがに寒い。 電気カーペットやエアコン等、暖房器具が活躍する季節である。 数ある暖房器具のなかでも、石油ストーブは欠かすことが出来ないアイテムだ。 ストーブ上にやかんを置いたり、おでんを並々と入れた土鍋を煮たりと、調理器具としても活用できるというメリットはもちろんであるが、やはりヒトとして、「火」を見るとなんだか落ち着くような気がするわけだ。 ビジュアル的にもあったかい。

石油ストーブの燃料は、石油である。 石油の中でも、白灯油が用いられる。 石油ストーブに給油サインが現れたら、灯油を入れてやらねばならぬ。 我が家でこの作業を担うのが、オイである。

我が家には灯油で満たされたポリタンクが2個常備されており、一方に灯油(醤油)チュルチュルが突っ込んである。 電気式である。 「入」ボタンを押すと、ポリタンクの中の灯油を吸い上げ、ストーブのタンクへ流れる。 そして満タンになるころそれを察知し、入れすぎによる灯油があふれるのを防ぐ賢いセンサー付きなわけだ。

その日もいつものように、その電気式灯油チュルチュルを使おうと、「入」ボタンを押す。 いつもなら「ウィーン」と作動音がして、勢いよく灯油を吸い上げてくれるハズなのだが、おしい、あと一歩というところでポリタンク内に灯油が逆戻りしてしまう。 ムカツイテ、入ボタンをガチャガチャ押してみても、ダメだ。 こりゃ電池切れだぞ。 あいにく家には電池のストックがなかった。 ヤバイ、これでは灯油が入れられん、灯油係りとしての仕事をまっとうできない。 家族が暖をとれないではないか。

電池を買いに、ホームセンターへ出かける。 そしてお金を払おうと、レジに並んでいるところ、電池式でない普通の灯油チュルチュルが置かれてあった。 ひとつ59円と、電池よりも安い。 その佇(たたず)まいには、なかなか風情がある。 とりあえず、今回のように電池が切れた際の緊急用として、ひとつ買っておくのもテである。 購入。

帰宅し、早速電池を入れ替えてやると、もうね、「ウィーン」の音からして違う。 「ヴゥイィーンッ」という具合に、内臓モーターの回転数が、今までとは比べ物にならないぐらい上昇しているのがすぐにわかる。 これで灯油を吸い上げるならば、さぞかし爽快であろう。 でもまてよ、せっかく無電池式普通の灯油チュルチュルを買ったんだし、今回は特別にこれで灯油を入れてみようではないの。

まずは上の白いキャップがキッチリと閉められているかを確認する。 これが緩んでいると、灯油を吸い上げてくれない。 そして直立しているほうの管をポリタンク側に差し込み、自在に曲がるクネクネしたホースのほうを、ストーブのタンク内に挿入する。 そして蛇腹になった赤い胴体を「シュボ、シュボ、シュボ」と握りつぶしてやると、次第に灯油が吸い上げられていく様子が見える。 そしてサイフォンの原理により、勝手にタンク内に灯油が注がれていくわけだ。 しかしひとつ注意しなければならないのは、タンクが満タンになっても、勝手に給油を止めてくれるわけがない。 こうして書いているだけでも、床が灯油びたしになった悲惨な光景が目に浮かぶ。 目視で注意深くタンクの目盛りを確認し、満タンになる寸前で、上の白いキャップを緩めてやらねばならない。 このタイミングは、慣れである。

とまあ無電池式灯油チュルチュルもナカナカ面白い。 クセになる。 今度からこっち使って灯油を入れることにしよう。 近い将来、オイが灯油係りから引退し、息子がそれを引き継ぐかもしれない。 その時、電池式灯油チュルチュルがデフォルトになっていては、サイフォンの原理の素晴らしさを目の当たりにすることができない。 灯油があふれる寸前で、白キャップを緩めるというカンとスリルも体感することができないし。 なにより電池切れがない。

以上の理由により、我が家の給油では、昔ながらの灯油チュルチュルを採用することに決定しました。

kakiyaki

「鍋物はじめました」

近所の料理屋さんの玄関に、こんな張り紙がでる季節になった。 夏、中華料理やさんの軒先には「冷やし中華始めました。」という張り紙がされるが、「冷やし中華終わりました」という張り紙は見たことがない。 「始めました」と宣伝するならば、「終わりました」の報告もしたほうがよいではないか? こんな話を前に書いたが是非、近所の料理屋さんには「鍋物おわりました」の張り紙も貼っていただくよう説得したい。 いやどうでもよいか。

「カキ焼き始めました」というハタが、国道沿いに乱立する季節になった。 冬といえば、牡蠣である。 しかし「カキ焼き始めました」というお知らせはあっても、「カキ焼き終わりました」という期間終了をお知らせするハタなんてみたことはない。 しつこいか。

殻付きの牡蠣を買ってきて殻をあけ、レモンを豪快に絞り込み、ズズズとやるのはケッコウなものだが、いつもおんなじ食い方ばかりではツマラン。 今日はひとつ、焼いて食ってみようではないか。

まずは昆布をしばらく日本酒に浸しておいて、七輪で炭をおこす。 そしてその上に昆布をのせて、さらにその上にカキの身を並べる。 小ネギなんか散らしたりして、グツグツいいながら半熟程度に焼けたところをパクリ。 カキのミルキーな風味に日本酒と昆布の旨味が加わるものだから、マズいわけない。

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